2013年5月27日月曜日

初心者として


死者が来て
するめを炙っている
そのよこで
柱時計が時を刻んでいる

カチ カチ カチ カチ ・・・

時を刻む音が
板張りの床に響くたびに
心臓はリズムを乱されそうになる

お隣さんで赤児がなきだした
ラジオからは流行り歌
たぶん間違えずに律儀に歌い終えてくれるだろう

私は目を閉じて
あなたとのことを考えていたが
いろんなことが入れ替わり立ち替わり心を占領しようとするので
ついにあきらめて放っておくことにした

いつものことだ
日が暮れて暗くなり
公務員が帰路につく
あるいは酔って飲み屋のはしごに出かける

きょうという日は
はじめてのことだ

毎日その日を初心者として
生きなければならない
私は声を上げ
おどけて助けを呼ぶしかないだろう
死んだあの人に

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2013年5月28日 1:15


    目覚めた朝も普段と何一つ変わらない
    部屋の空気も景色も
    迎える今日は誰にとっても初めてで
    誰もが同じ時間
    自分の欲するものたちを如何に手にしようか
    自分と向き合うことをしなければならないから
    死んだあの人に助けを求める暇なんてない
    人生のベテランなんかいない、みんな毎日を初心者で迎えてる

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