詩のノートが
消えてしまった
詩のノートには
シャーペンや万年筆や色鉛筆
近くにいた人から借りたボールペンや
その他さまざまな筆記具で
詩が書かれていた
まだ書きかけのものや
嫌いになってしまったものや
線によって消されたもの
丸の付いたお気に入りのもの
書いた行の上に線が引かれたもの
それらは
僕の前から突然 姿を消した
誰かに呼ばれて
ちょっと出かけて行ったのか
ノートが帰ってくる頃
僕はいないだろう
書かれた詩に
返事が返ってくる頃
ノートはもう
どこにもないだろう
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