2011年7月17日日曜日

月が嗤っていた

サンダルの音がしたので
木戸のところに出てみた

木戸の上に
赤く大きな月が
腰をおろしていた

私は
言葉を失い話かけることができなかった

月はどこかに出かけて
帰ってくるまでの間に
お酒を飲んで
赤くなってしまったのか

よくある現象のようにも思えたが
きょうの月は
余りにも存在感がありすぎて
怖いくらいだ

月の後ろからあなたが現れた
恋人と腕を組んで
三日月のように口を開けて嗤うと
赤い喉を見せて
消えた

やがて
夜の闇が
慌ててやって来た

1 件のコメント:

  1. 何故か、NHKの「みんなのうた」を思い出しました。
    BGM付きの映像を観ているようです。

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