2011年3月9日水曜日

キミとの顛末 その一部

キミと
こんもりした山の
坂道を登っていっく
息が切れるけど気にしない
(でも気になる)
ちょうどいい歩幅の段々がつづく

ずんずん先を行くキミ
あとからついて行くぼく

てっぺんまではあとどのくらい?
てっぺんはどうなっているの?

キミは無言でてっぺんを通りすぎて
下り坂に入る
ぼくは「ここがてっぺん?」
と聞く
キミは別の話に夢中ななりながら
どんどん先を行き
いきなり民家に入っていく

知っている人の家らしい
ぼくもおそるおそる民家に入る
するとそこには香りのいい花が乾かされて刻まれて袋に詰められ棚に並べてある
さらにアロマオイルやシャンプーやバスソルトなども並んでいる

キミはその一つを手にとって出てきた男に目配せした
犬が跳びかかってぼくたちをナメる
股間に鼻を押し当ててくる

キミはその家を出ると
無言で歩き出す

古い門の上に月が出ている
ぼくはそれを写真に撮る

キミは前方に洒落た店を発見し
ぼくに合図をする
ぼくは
「入ろうか」という
キミとぼくは店に入り
メニューを一緒に見て注文を決める

外では月が笑っているだろう
きょうは三日月よりも少し細い月

ニヤけた笑いだ
おあいにくさま

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