屋根を取り払えば
まんてんの星が瞬いている
みんなそれぞれ必要なものを
カバンに詰め込んでやってきた
それは夢の焚きつけにつかう
燃料みたいだ
ぼくはラジオを持ってきた
いつも自分の部屋で聴いている番組を
きょうは周りの友だちを気にしながら
ちょっと自慢気に聴くのだ
なかなか周波数が合わないが
ノイズの波の向こうに
見え隠れするいつもの声
星も何かのメッセージを発しているのだろうか
壁を何枚か隔てた所には
みんなと同じ布団を敷いて
小峰が寝ている
同じ星の天井の下
同じ星の同じ場所で
寝息はモールス信号のように繰り返し
未来のメッセージを伝えようとしている
私は絵本を持ってきた
返信削除「きかんしゃ やえもん」
「ちいさい おうち」
「ちびくろさんぼ」
何度も何度も読んで、
本を見なくてもそらんじることができる
私の原動力
同じ星の天井の下
同じ星の同じ場所で
小峰の寝息を聞きながら、
私は、私のメッセージを発信する
小峰はいろんなところに影響するんでしょうか。詩の登場人物は、いつのまにか誰かの実在人物のようになることがあります。本物の小峰に関係なく、ももさんの小峰が存在していることが知らされ、作者としてはあわあわしてしまいます。いい意味で。
返信削除ところで、僕の中に実在する小峰も、小峰本人からするとあわあわするのではないでしょうか。いい意味だといいのですが。