2010年10月30日土曜日

みなさんごめんなさいのトークショー

1

式次第

会場のみなさんに謝ることを告げる
お詫び
世間から奪ったもの
お詫び
世間に対するなめた考え
お詫び
会場のみなさまに与えた苦痛について
お詫び
自分の行動についての反省
お詫び
いまと今後の自分の行動
お詫び
みなさまに自分ができること
お詫び


2

みなさんごめんなさいトークショーは
あやまってばかり

あやまってばかりでは間がもたないので
言い訳を語り始める
言い訳は聞きようによっては
お詫びよりおもしろい

あやまってほしい人は
話者が一通り話し終えると
聞きたかったのは
お詫びではなく
その経緯でもなく
自分に対する気持ち
でもなく
その気持ちに対する思いであるこを知る

トークショーは
夜を徹してつづき
いつ終わるともしれない
話者は改心しているが
性格は変えようがない
話は巡り
同心円を描きながら遠ざかっていくが
時々同じ道を辿る


3

みなさんごめんなさいのトークショーは
入場は無料
訪れた人が満足できるかは
主催者は自信が持てないでいる
それでも
主催者はいたるところで
どうしても開催したい

お詫びをしたい気持ちが
なにかを産むと信じているから

お詫びをされたい気持ちをもって生きる
苦しみを手にした日
世間が振り返って見せた
不敵な笑い顔を見てしまったから

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