2014年1月17日金曜日

曇り空の彼方に

わざと気づかないように
奥の方に仕舞ってあるもの
たまに目が合うと
コトバを失う

こわいかさえ分からないけど
なんだかヤバい気がして
触れずに来た
いままで ずっと

だけど いま取り出して
手にとって向き合わなければ
負けた気持ちで
生きていくしかない

そんなのいやだからと
自分に言い聞かせて
思いきって
蓋を開けた

わざと気づかないように
奥の方に仕舞ってあったもの
私はその中に引きずり込まれて
なにかが碎け散った

その破裂した音だけが
木霊して 羽音のように
バタバタと耳をかすめて
曇り空の彼方に飛び立っていく

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2014年1月18日 0:44

    蓋を開けて引きずり込まれたなら
    もう挑むしかないですね。
    遅かれ早かれ開ける蓋なのですから。
    と言うより、やっと「覚悟」と向き合える時が来たということなのかもしれません。
    曇り空の彼方に飛び立っていった迷い、岐路に立った時、また懐かしい羽音をたててやって来るのでしょうね。

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