2012年4月30日月曜日

夜眠る方法 の習作

たとえば目を瞑ると見えてくる森の中の一本の木は
高度な生命装置であると言ってよい
葉脈が張り巡らされているその様は
幼児の絵のようにいびつで自由奔放だが
きちんと葉は葉として生き永らえ
その与えられた役割を果たしたのちに
枯れて地面に落ち次の生命を育む要素となっていく

どこからどこまでが自分の生命と言えるのか
その疑問を差し挟む暇もなく
生き物たちは生きて死に
他者の生に命を混じえ響き合い歩をすすめる

一枚の葉と葉脈
今はただ母なる木の一部として
陽の光を受け風に湿気を発している
雨の日には雨粒を受け止め
風が吹けば身を翻してささやきを伝える

人である私は木の傍らを過ぎ去り
いつか木のことを頭の中に思い浮かべては
その美しさの訳をこねくり回す

木より粘土に近い私は
地面の近くで泥と一体となって
やや明るすぎる夜を眠る
体の中にある眼を見開くことはせず

2 件のコメント:

  1. 今日は、泥のように眠りたいです。
    この詩を参考に。

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  2. 中村ゆき子2013年2月24日 22:24

    現実から逃げることすらできずに見ないふり。
    繰り返す自然をこれみよがしにこねくりまわしてるあなたは裸の王様
    心の目が見えず前へ進めないから
    未だに足踏みだね。

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