2011年6月13日月曜日

中途半端な影法師

中途半端なサイズの私たち
中途半端に生きなければならない
原子核から宇宙の果てに伸びる
中途半端な幅の道を
中途半端な気分で進むだけ

中途半端な帽子を被った男と女は
相手のことを正反対だと思っているが二人とも同じ人間
優しさと残酷さの間を揺れてみても
中途半端に収まるだけ

中途半端な情熱を抱えて
中途半端な坂を上る
中途半端な坂を下る
中途半端な目的地
中途半端な時期に知り合った
異性の友だち

いつも中途半端に
開けっぱなしのドアを
ゆるりと通り抜けて
中途半端な欲望を
陰干ししにいこう

曇り空に
太陽が隠れている
中途半端な影法師が
一帯に
うようよあふれかえっている

3 件のコメント:

  1. 中途半端はちょうどいい
    欲望丸出しうざったい
    やる気ないのも嫌われる
    優しいばかりじゃ守れない
    強いだけでも生きられない
    中途半端でちっちゃい僕
    だから必死になれるのか

    返信削除
  2. 女「今は中途半端な時期ですか?」
    男「はい。」
    女「実は、私もです。」
    男「え?あなたも?」
    女「はい。この道が何処へ続いているのかさえ分かりません。」
    男「僕も、目的地が定まりません。」
    女「じゃあ、私たち中途半端同士ですね。」
    男「・・・」
    女「あ、そういう意味じゃ・・・(汗)」

    返信削除
  3. なんだか、詩を書きたい気分を誘発したようですね。嬉しいです。
    中途半端って、みんな抱えている共通の悩みかもしれません。と思います。

    返信削除