どんな目にあっても
体は汚れない
洗えばきれいになっていく
いつか映画で見た
美しい水車小屋の
朽ちかかった板と柱の
ホコリを払い
あなたの心は住んでいる
風が木々を揺する音
水が岸にぶつかり渦巻く音
鳥がさえずりに来る
永遠の会話を
遠くの耳で聴いている
すべてを
緑色のものが覆ってしまいそう
雲は時々やってきて
それを心配そうに見守る
嵐の日も
月が眩しすぎる夜も
季節替わりが訪れる時も
緑は着々と
この星のこの地を覆おうとしていた
あなたは
いま
動こうとしない
そんなことが何回あっただろう
あなたは
音叉をトンとたたいて
過去と
これからくるだろう未来の
チューニングをしようと試みる
その
試み自体が
私には
美しい絵のように見えている
誰も言葉を発するものが
いないかのようだ
わたしが
何かの拍子で振り向いた時も
あなたはただ私を見つめて
立っていただけだった
「あなたの心は住んでいる」という表現、いいですね。
返信削除緑に覆われていく、今の季節が一番好きです。
過去の自分は、いつでも、未来へ向かう自分を心配そうに見つめています。
心はどこに住んでいるのでしょう。
返信削除自分の体の中にいるようでもありますが、
どこか別のところにあるようにも思えますね。