なみはさらう
りくちのものを
そのてにしたものを
うむをいわさず
ひきつれて
なみはつつむ
うつくしいもの
そうでないもの
おんどやいろさえ
同化して
なみは話す
太古と未知のはなし
いみのない繰りごと
その声がこきゅうと
まざりあったあとも
なみはしる
せつなのかがやき
むごんのよげん
なみだがかくまった
ちいさなこえも
なみはあそぶ
ほしとゆきをうずまいて
あさとよるを
ひとつにして
ふところに深海をかかえて
なみはありつづける
わたしがせかいから
しょうめつしても
波は色んな顔をしているね
返信削除波は沢山の人の声を聴いてきたから
ざわざわ言う
押し寄せるなみと
引き返すなみがぶつかって
しろい波しぶきになる
弾けた波しぶきは
しばらくすると穏やかな顔を見せるが
またすぐに次の波が押し寄せてくる
波は打ち消されても止まることはない
波もたどり着く場所を探して
さまよっているのかな