吹きだまりでやさぐれた心を自ら癒そうとして
煙草に火をつけた
赤い火の玉を燃やし煙を纏う君
クリスマスの音楽と騒ぎ声で溢れるあたりに
人気がなくなったら星屑でも拾いに行ってみるかと君は
頭の端っこで思っているが
疲れに襲われたらいつものように
朝まで夢の中をさまようことになると知っている
幸せの記号がどんなものか知らないまま
それはいつか引っ越してきたお嬢さんが首につけていた
あの光るナニのようなものかと思っていたこともあったが
幸せを掴み損ねた脱落者とつるむようになり
幸せがどんなものなのか考えるセンスも
ヒントさえも忘れてしまった
ご縁がなかったということでごめんなさい
と世界中の天使や神様や悪魔にも言われたような気がしていた
クリスマスツリーは
よく燃えるのかな
飾りをいっぱいつけた巨木はさぞかしよく燃えて
山裾の廃墟の低い窓からもよく見えることだろう
寒さがどんどん増してくるのがわかる
煙はまだその辺を漂っているが
こんな夜に猫は喧嘩して唸っている
沈黙がこわいわけじゃあるまいに
壁の中が透けてみえるのは
マッチ売りの少女の話
あれは本当は娼婦の話だとどこかのバカが言っていた
あの子は幸せになったのか憶えていない
多分なっていないだろう
なっていたとしてもすぐに終わっただろう
人が幸せを感じるのは他人よりマシだと感じた時
あるいは諦めがついた時
あるいはどうでもよくなったとき
吹きだまりの君は煙草を投げ捨てて空中で
スニーカーで蹴り上げた
赤い流れ星に気づいたものはいなかった
幸せになりたいんじゃなく、ほんのちょっと幸せを感じたかっただけなのかな。。幸せは雲みたいなもの。形になる前に風に流されたり太陽に邪魔されたり、だから幸せに記号何てないから安心して。
返信削除流れ星は好きで流れてるんじゃないと思うよ。同じくらいのの小さい光の星たちが
『次はアナタが流れなさい』とつま弾き。だから流れ星は最期のちからを振り絞りキラリと耀いて落ちていく。流れ星のどれかは、悲しくて夜空を見上げている誰かが見つけてくれると願う。
吹きだまりで蹴りあげたタバコ、まだ着地点をさがしているから。
ちょっと泣きたくなりました。
幸せの匂いってどんな香りでしょう?
返信削除そんなことを考えました。