君の家に行ったのは
夏の終わりごろ
そのころの僕は毎日
自分の夢の中の道を必死に
歩いていた
君は
お母さんの作ったカレーとデザートを
テーブルに並べながら
君の夢と未来と今の生活とを
混ぜこぜにして語ってくれた
僕は
カレーを食べながら
君の夢と僕の夢が
一緒の世界にある幸せを感じていた
あれから
もう随分と時間が経ち
あの頃の世界は
過去に流れ去り
夢さえも見えないところに行ってしまった
君はいま遠くの街で
何を考えているのか
僕は
一度この街をはなれて
また
戻ってきたんだ
季節は春になろうとしている
君の街はいまどんな天気なのだろう
僕は
また
君のうちに行くことが
できるかい?
カレーを食べながら
また夢を重ね
語らうことができるだろうか
冬が
春に追いたてられて
去ろうとしている
さよならを言うべきか
いや
春に挨拶するのに精一杯で
不器用な僕は
去っていく者のことを
気遣うことができない
おっと~
返信削除カレーは今でも待ってるよ。