改札口で立ち止まった
こんな気持ちで立ち止まるのは初めてだ
これからやるべきことは分かっている
たやすいことにちがいない
右手がポケットのなかで
携帯を握り締めている
足を互い違いに出して
前に倒れこめば自然と歩いて行けることもわかっている
だが最初に倒れこむ勇気が
いつから身についたのか
たどってみても何処にも行き着かないのだ
不幸な友だちのことと
不幸な幸せのこと を考えても
雑踏はその形を変えながら
いつもと同じように人々が混ざっているだけで無関心だ
ビルのガラスに夕日は反射するだろう
ガラスのビルにこの街は映り続けるだろう
ビルのガラスは気候の変化に不満はないだろう
ビルのガラスは中からも見えるだろう
夕日は背中を押してこない
前から眺めているだけ
靴紐がほどけたら
どうやって結んだらいいだろう
目的地に着いたら
どうやってカバンを下ろしたらいいのだろう
改札口は口を開けて
呼吸をしている
風邪を引いた人が
出入りしている
前から
お迎えが近づいてきた
こちらを見つめながら小走りでやってくる
この人のいうことを聞けばいいのだ
脳を平行移動させて行けば
何処かに無事にたどり着く
そこでやるべきことをやって
その幸せをかみしめて
家に帰ればいいだけだ
目を瞑って眠ればいいのだ
傷は癒えるものだ
むき出しの部分は
傷つくことを
いつでもやさしく受け入れている
家に辿り着いた?かな?
返信削除だいじょうぶ?
おいで^-^!熊本に。
気分転換にはなるかもよ。