2012年1月24日火曜日

北京の部屋

泥棒除けのため
鉄格子がはめられた
大きな窓の小さな部屋は
いつも埃だらけ

毎朝毎晩掃除しても
直ぐに石の床や机の天板はザラザラになってしまう

ベッドはきっと埃を吸い込んで飽和状態だろう
週に一度のシーツ交換では間に合わない
乾燥と大気汚染がそれに輪をかけ
眠る時は縮こまり息を殺して眠る

部屋は暗いため
照明スタンドを三つ買ってきて
設置した

インターネット
スカイプをつなぎ
外の世界と交信する

部屋にはキッチンやシャワールームはなく
食事は外から買ってこなくてはならない

クローゼットの扉は壊れていて閉まらない
洗濯は洗濯店まで出しにいく

テレビの冷蔵庫もない
窓を開けても
星は見えず
街路灯があるだけ

だけど
素敵な自分の部屋
自由と夢が詰まっている
その中に
自分も詰め込んでいた

3 件のコメント:

  1. 手触りまで伝わってきそうです^^;

    その部屋に詰まっていた、自由と夢。
    今は、あなたの中に詰まっていたらいいな。

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  2. 私が18歳のとき。ゆれる部屋で暮らしていた。
    バスやトラックが、部屋の前の坂道を登ったり下ったりするたびに
    部屋やゆれ、壁や天井から粉が落ちた。
    それでも、夢がいっぱい詰まっていた。
    きっと北京の部屋のように。

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  3. 誰もがそんな部屋を持てるはず。引越ししてでも、持った方がいいとおもう。

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