2012年1月18日水曜日

月の明かりだけともして

目を瞑って見つめていた
砂浜のウッドデッキの上の
ウッドチェアの上

波音が絶えず鳴り
笑い声がこだましている

遠くて近い波打ち際に
なにか置き忘れてきたものはない?

あなたは
こちらをチラと見て私に訊くと
また
海の方に目をやった

声をかけることはできない
前に声をかけたのは
いつのことだったのだろう
それさえ思い出せない

笑顔と声が分離して
くるくる戯れ始める

凪が訪れて
波音がやんだら
未来の約束ができるかも

出逢った頃のように
月の明かりだけともして
邪魔なことは全部遠くに追いやって

1 件のコメント:

  1. 静かな夜の海辺が、瞼の裏に浮かんできます。
    目を瞑って見つめること、大事にしたいですね。

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