慌てて飛び出した僕の目に入ったとき
慌てていた理由も忘れて
なぜか走り出さずにはいられなかった
どこに行くのかはっきりしないけれど
もう 思うままに
走り出していた
そんなに速く走っている訳ではないが
心は滑るように先走った
人が大勢
反対側から歩いてきたので
流れに逆らいながら
走っていった
どこまでも走っていった
息を切らしても
止まることはなかった
やがて
月がぼんやりと僕を見下ろし
黄色い葉っぱは
ますます黄色くなっていった
頭に
葉っぱが二枚落ちてきて
僕ははっとした
葉っぱに頭を触られたのは
いつ以来だろう
思い出すことができない
僕があのひとの頭の上に
落ちて
触ったときの感触も
懐かしい気分になりました。
返信削除月に照らされたイチョウ並木・・・
心まで黄色に染まりそうです。
いいこ、いいこ。
返信削除かわいい、いいこ。