薄暗がりにたたずむこころ
こんなに重い
丸いパイプの
ペンキが剥げたところに
同じ色を塗り重ねると
すると
そこは新品よりもいい色になる
薄々気づいていたこと
だけれど世間はそんなことばかりだ
十重二十重に
塗り重ねられた空は
今は亡きあの映画監督が作った映画さながら
高い天井から吊り下げてある
私は足もとと頭上を交互に見る
約束ごとのように
背後にお化けたちの気配がするが
気づかなかったことにしておこう
よんどころない事情があるのは
人間ばかりではない
薄暗がりは
私のこころを隠そうとしているが
すでに
隠せない大きさになってしまっている
私のこころ
薄暗がりにいると落ち着くんだね。
返信削除自分のこころと向き合えるから?
足もとと頭上を何度も見返しても
ありのままの自分に戻るしかない
希望のこころと虚構の現実は常に背中合わ
隠しきれないほど重く大きくなってしまっているけど
ずっと隠して生きていくんだね。