首吊りの輪っかを飽きるほど作ったが
一度も使ったことはない
これだけたくさん用意して使わないのには
何か理由があるはずだと思ったのは
今日が初めてだ
もしその輪っかが
別のものだったらどうだったのだろうと考える
例えば婚約指輪だったらとか
イカリングだったらとか
ボテコだったらとか
首吊りの輪っかは でもたぶん特殊だ
死刑執行の部屋が公開されこの間ニュースでやっていた
そして刑事ドラマを見ていたら今度は首吊りの輪っかに犯人を掛けて
殺していた
その犯人は冤罪だったのだか
そういった判断は
首吊りの輪っかを主体としてみたときに
誰が決めるのが正しいのか
例えば僕が首吊りの輪っかを自分にかけるとして
その判断は正しいのだろうか
首吊りの輪っかは 夢の宇宙空間いっぱいに
跳び回って乱舞して
レビューのショーを今夜もやっているけれど
客席は疎らだ
いろいろ飛び交うものはあるけれど
それは過去から未来へと投げられた
おひねりのようなものなのか
もうしばらく考えないと
答えは出てこない
いいや答えがでるかどうかも定かではない
昨日は誘われていわしの鍋を食べることになったが
いわしは何を言わしめるのか
キーホルダーの輪っかに指をかけてチャラチャラ言わせながら
待ち合わせ場所に行った
道玄坂の交番の前
武器は持っていない
不器用はもっているけれど
【予告】
さて、次回は・・・
「加速する幸せの方程式」をお送りします
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