いやなことから
徐々に
ときはなたれて
外したネックレスのように
それを眺めている
いいことも
変わりない と
感じられてくる
瞳をひらいている
何かを語り出しそうだが
コトバは歯の奥に引っかかってしまうので
出てこないだろう
私の良心をたしかめるために
目覚めない
群衆の会話の海のなかに
脳を浸(つ)けて
漂っている
あなたの白い躯
*みちるです。喫茶店で気になる女性を見つけました。地味な服装の女性です。彼女はなにかの資料を読んでいたのですが、疲れていたせいか、壁にもたれてやがて眠ってしまいました。そのとき、彼女は嵐の海に浮かぶ小さな美しい小舟のようでした。ふと、どんないやなことがあったのか私は思いを巡らせたのですが、眠った彼女にとって、それは、彼女の生の美しさを飾るアクセサリーのように思えてきたのです。
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