2014年2月17日月曜日

すきとおるころもをまとって

よごれてしまったものを
おおいかくそうとして
ゆきがふっている

いつまでも
ゆきがゆきをつれてくるので
きりがなく
ふりつもっていく

だが
よごれてしまったものを
おおいかくそうとしているのは
ほんとうは
ひとのおもい

ゆきは
なにも
かんがえていないから

ただその
じゅんぱくのうつくしさで
けがれのないつめたさで
ちじょうにあるものを
おおいかくし
しずめていく

まちもしにたえたえのようだ
あたらしいいのちがはじまる
よかんをふうじられて

いつか
あおぞらから
そそがれる
たいようのひかりにほだされて
みれんをみずにながして
きえていくゆき

そのしたで
たえしのんでいたいのちたちは
ふたたび
うごきはじえる

ゆきからもらった
すきとおったころもを

まとって



*みちるです。雪に襲われて身動きができない人、どんなにか不安なことでしょう。助けたいと願う人はたくさんいても、実際に手をさしのべられる人は僅か。時の権力者の多くは自らの保身があいかわらずの一大関心事。人の命も最優先にはならない。市民・住民は為政者の悪行にいつも責任を取らされる。雪は神様からの「問い」のように降ってきます。その「問い」を受けとった人は、きっといつのまにか「すきとおったころも」をまっとている。このころもは、いいころもだよ!

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2014年2月18日 0:14

    すきとおるころもは
    水滴のあかちゃんみたい
    風に飛ばされたり
    頬にポタリと落ちて
    何かを気づかせてくれる

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