体の線に自信がなければ着られないような服をきて
一組の男女がつり革に掴まって揺られている
なんの変哲もないベーシックなパンツとシャツと
それにおそらくインナーとを
その完璧な体型に貼付けて立っている
女も男も
ついいましがた
雑誌のファッションページから飛び出してきたようで
かっこいいこと この上ない
洗練の極みだ
そして急に電車が大きく揺れるたびに
座っている私の眼の高さに女は股間を突き出し
私の視界を揉む
こうして女の股間を鼻先に突き出されることなど
いままでどれほどあったことか
女と男は
電車遊びをしているのだろう
降りていった私を残して
遠ざかりながら揺れに身を任せ
何度もおのおのの股間を
突き出しては笑いお喋りしている
電車の中の光景とて電車の揺れに合わせてなるか体、想像が掻き立てられる詩ですよね。
返信削除降りていった主人公が、どんな顔で座っていたのか
想像するだけで面白いですね。おやすみなさい。