ある日、アイディアを出すことに疲れて彼は言った
ここ数日
いくつものすばらしいアイディアが浮かんではきたけれど
それらは彼が記憶し あるいは さらにふくらまそうとする前に
彼方へと消えていった 跡形もなく
アイディアは浮かんでは消えてゆくものなのだ
もう彼はそれを追いかけない
そして
もう
アイディアの気配さえ
彼は無視をするのだった
梅雨と真夏の間の季節に
どんよりした空一面の雲の真ん中に
太陽が豆電球のように見えているが
あのちっぽけな太陽のおかげで広い地球上はこんなに明るい
そんなことが実際にあるのだ
関係ないことかもしれないが
彼はお腹を空かせてそんなことを考えていた
そしてカレーでも食べようかと思っている
気をつけないと
彼は週に10遍もカレーを食べてしまう
マルチタスクの脳みそのデスクトップは案外狭く
そのせいで
いろんなことを同時には考えられない
アイデアなんて簡単なこと
返信削除常識と真逆なことを考えればいいだけのこと。
でも、アイデアは考えたり膨らませるもんじゃない。
アイデアはヒラメキ
それは遠い過去の記憶が手繰り寄せてくれる
カレーもそう、昔食べた懐かしい味が
あなたの脳をヒラメカせる
頭を空にして浮遊すると
どんどんロマンチックなアイデアがヒラメイテくる。