次々と建物が建つ
そこに
次々と透明な塔が建つ
そこに
時が経つ
そこに
居なくなった人々が立つ
そこに
友達たちの裸体が立つ
私は後悔を隠さない
懐かしい思い出を
そこに遊ばせる
ラジオやら電話やらの電波が
そこに
留まることはなく
鳥の影さえ
通りすぎてゆく
階段を逆から昇る人
足音を吸着するフィルムを
回収するゴミ収集車
そこは
そこにいるひとにとって
あそこ
あそこは
彼らの中心
誰が発しているのかわからない声が
くちびるの奥で
君の名を呼んだ
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