2013年3月11日月曜日

飛行機に乗っていました


飛行機に乗っていました

乗務員が私のことを気遣って
助けに来ましたが
命綱をつけているので
万が一風に飛ばされても大丈夫です

翼に乗るのは初めてでしたが
怖いことはありません
しかし離陸のことを思い出せないので
ひょっとしたら恐怖のために気を失っていたのかもしれません

乗客は私を客室に戻せと騒いでいます
翼にはパイロットも乗っていましたが
私は客なので
客室にいるべきだと
私以外の全員が考えたのでしょう

私は小さな窓から押し入れられて
客室の自分の席に行きました

そこには日大芸術学部放送学科の1年後輩の女性が座っていました
窓側が空いていたのでそこに座ると
周り中が日大芸術学部放送学科の出身者でした

アナウンスは「左手前方に富士山がごらんいただけます」と告げるが
それどころではない
私は後輩や同窓生と話さねばならない
この理不尽な世の中について

みな
浮き足立っている
昼下がりの飛行機
旅は始まったばかり
関西方面は
黄砂の影響があるという

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2013年3月11日 20:12

    目にしたり耳にするものから昔が引っ張り出されてくる。
    時間はどんどん進んでいるのに
    頭の中では足踏み状態のものや後退していくもの、自分の頭では追いつかないものが混沌と波打つ。
    未来、過去、今。
    現実は視界不良でも身に起こる現実を引き受け、
    自分で作る成り行きに身を任せたいと思う

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