2013年1月2日水曜日

大地のうえで

底の抜けない大地に
私たちは受け止められている

いくら飛び跳ねようが
寝返りをうとうが
はたまはた乗り物に乗って
走り回ろうが
大地の底は抜けることがない

大地に別れを告げて
エアプレーンに乗って飛び立っても
大地は怒ることなく
またその懐に
私を受け入れてくれる

大地は怒ることがない
人間とは違うから
大地は
くぼんだり盛り上がったりするが
決して立ち去ることはない

木々を揺らし吹く風も
粒子を振りまいて反射する光も
大地には世話になっている
大地は動かずに
そこにいてくれるから

大地から見渡すと
周りには裏切り者ばかりだ
終始動き回りけたたましく騒ぎ立て
熱くなったり冷たくなったり
信用できるものはいない

だからせめて私は
大地にひれ伏して
祈りをささげよう
大地の平安を願い
命のある限りここにいますと

4 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2013年1月3日 0:44

    大地は揺るぐことなく、常に受身で優しく微笑んでいるかのように私達を包み込んでくれてる。
    月明かりに照された神聖な影も不気味な陰も、美しいものも汚れたものも全てを浄化してキレイな花を咲かす。
    地下工場で、大地は休むことなく再生を繰り返している。こんなに頑張って全てを受け入れている大地が喜ぶ事って何だろう?

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    1. いつもありがとうございます。
      インフルエンザにやられたときにベッドの上で熱にうなされながら、言い知れぬ幸福感の中にいました。そのときの感覚を書いてみたものなんです。

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  2. 深い深い詩ですね。
    大地という存在感への絶対的安心感、信頼感にひれ伏す気持ちがよく伝わります。
    大地から見ると人間の行動のなんと浅はかなことだろう…。大地は父であり母であり、居場所を求めたくなったときにもいつも足元にある…。大地がありそれに守られ幸せをいただいている現実を忘れずに生きていきたいと思いました。

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    1. ありがとうございます。大事に読んでくださってうれしいです。

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