2011年10月15日土曜日

そしたら雨が降ってきた

あなたのことを考えて
下を向いて歩いていた
そしたら雨が降ってきた

あなたのあなただけにしかないものを
その素敵さを思っていたら
いろんなことを忘れてしまい
そしたら雨が降ってきた

あなたと私は
うまく別れられたかな
私はそうは思っていない
あなたはあまり気にしていないだろう
最後は笑顔で手を振って
うれしい気持ちがあふれていたけど
それが最後だったのかな

そしたら雨が降ってきた
天気のことなど気にしていなかった
あなたのことを考えていたから
ほかのことはすっかり忘れて
街路樹や花壇が美しかったから
あなたのことを思っていた
そしたら雨が降ってきた

別れに涙は似合いすぎていて
私はなおさらかっこわるかっただろうから
笑顔で手を振る雰囲気で
じっさいとてもうれしくて
あなたもきっとうれしくて
それはとてもよかったな

あなたはその後どうしているの
私はなにかに弾かれたように
空を飛んで遠くの町にやってきた
時間は過ぎていったけれど
いまからまたあのつづきもできそうで
いろんなことが
ごちゃごちゃになって混じり合い
前後不覚
倒れこむ勢いで
足を出せば前に進む
乾いた石の歩道はさっきから
ずっと続いていた

目的地を目指して歩いているんだ
そしたら雨が降ってきた
雨は歩道を濡らしている
あなたは濡れていないだろう

2 件のコメント:

  1. あの日 どしゃ降りの雨の中

    振り返ると もう あなたは見えなくて

    前に進むことしか出来なかった

    涙に滲んだ 人の群れ

    それは ためらいが生んだ悲しみ

    霞んだ未来に映るあなたが

    笑顔に変わるまで


    ※とても心に響いたので、対詩を書いてみました。
     ところで、海の向こうでも、コメント読めるのかな・・・?

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  2. ↑訂正です:「涙に」→「涙で」

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