ピスタチオの殻を
爪で弾き割って
皺々の実を
口に放り込み
歯の間で
砕く
噛むたびに
一つ
また一つと
忘れていたシーンを思い出す
もしかしたら
空想のシーンも
混ざっている
ピスタチオが好きになってから
10年の月日が流れた
ピスタチオが好きな間に
出会って愛した人
嫌いになった人
忘れてしまった人もいる
ピスタチオの実は
外国の農園の空を背負っている
その皮の下から覗く明るく鮮やかな緑は
草原に憧れている証拠
(いつか通りかかったのだろうか)
それは誰の思いなのか?
決まっているでしょ
こうして
ピスタチオを
口に放り込んでいる
私の思い
?
私と似た
あなたの思い
ピスタチオは五感が刺激される食べ物ですね。
返信削除あ、匂いは殆どないかも?
その代わり、思い出を連れてくるのですね。
ピスタチオの緑を見ると、眼が釘付けになってしまいます。皮のなかの鮮やかな緑は、宝石のよう。その思いがけない美しさに、なにか特別な感情を持ってしまっているのでしょう。私にとっては、はまってしまう色なのです。
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