2011年8月8日月曜日

松に木の枝の葉に 『松の木の下で』に寄せて

御徒町凧さんへのオマージュ


松の木の枝の葉の間を吹く風は
尖っているだろうか

日差しの糸が幾重にも絡みついて
ザラザラしていて
円錐の底面を貼り合わせた形となっている

吹き方は流し素麺が
乱れ飛ぶ感じだ

松の木の枝の下で
松ぼっくりと栗鼠のことを
考えると
風が一層強まって
吹き飛ばそうとする

吹き飛ばされるのは
私の蛇のような邪念だ

栗鼠は木陰に身を寄せ
松の木は
金箔の夕日を背負って
見得を切ろうとしている

私は家路ににつく

この松林の上空にそびえる
都市を
緑に染めようと
虎視眈々と狙っている
詩人たちの姿を
羨望の視線で見やる

3 件のコメント:

  1. 木漏れ日の描写が数学的で面白いです。
    リスって、栗鼠と書くんですね。忘れていました。

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  2. 私も家路につく、ドボルザークにうながされて。

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  3. マツザキヨシユキ2011年8月11日 0:16

    http://kite-web.jp/

    「松の木の下で」という詩、いいですよ。読んだら、書きたくなってしまい、書きました。マツザキの「松」でもあり、御徒町さんは返詩ととってくれ、嬉しったです。

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