カジュアルなリバーシブルのカバンにカメラを入れて
海のある駅に降りた
小さなバスに乗り
ビーチ入り口で降りた
狙い通り
夕日が見渡す限りの世界を描き出している
海の家で真っ黒な男がホースで
ビキニの水着の女に水を掛けじゃれ合っている
その脇を通って波打ち際に近づく途中で
自分にカメラをむけて写真をとった
背景はビキニの反対側の海の家の側面の壁画だ
皮のシューズが砂に沈み
気分が砂混じりになってゆく
波打ち際から左右を見ると
左手に防波堤
その向こうに灯台の明滅
右側では
いく人かのサーファーとその連れ合い
さらに遠くには
船が繋留されて行儀良く並ぶ
波はやや強く打ち寄せ
私はその様を
躍動感ある写真にしようと
取り組んでいた
どんな時でも
写真を撮るからには
納得いく写真を撮りたいのだ
私をカメラに収めようとするひとは
今日はいない
このあとの行動は決まっていた
予定は予測通りにこなされるだろう
独りでここに来ようかどうか
さっきまでの迷いはもうなかった
気持ちは愛する人と同伴していた
そのことは
きっとに伝わるだろう
デニーズに入り
月の出を待った
月は出ても出なくてもよかった
また
見にくることが
わかっていたから
だから帰りの電車のことも
ちゃんと気にしていたのだ
夕日に照らされた砂浜・・・情景が目に浮かぶようです。
返信削除写真撮影は独りの方が集中できますね。
納得いく写真は撮れましたか?
カジュアルなリバーシブルのカバンを持って
返信削除僕は、月夜の晩、
海辺のデニーズで、昔はぐれたあの子を待っている。
きっといい子に育ったはず。
テーブルには、オレンジジュースと、ウサギが
用意してくれた焼いた餅。
待ち遠しい時間。自分撮りしながら、待っている。
カジュアルに行こう!
返信削除なんておもいます。