2011年8月15日月曜日

オレンジの恥じらい

「オレンジジュースの中に溶けたよう」

いつもライム色のあなたが
体じゅうをオレンジに染めて
恥じらいを露わにしている

「服がくっついてぴたぴたなの。たすけてほしい」

風も止んでしまったから
あなたは
私に救いを求めるしかなった

手を差し出して
引っ張るよう促す

私はあなたに
何度も肩透かしをくっていたので
少しためらったが
直ぐに左手を差し出した

あなたは右手を精いっぱい伸ばして
私の手に捕まるかのように見えたが
その瞬間に
脇から伸びてきた別の手に捕まった

あなたの体が一瞬宙に舞うと
あなたは苦痛の表情で微笑むと
薄闇の中に溶けていってしまった

私は左手をそそくさと
しまった
恥じらいのオレンジに
身を染めて

3 件のコメント:

  1. あなたはそうやって、いつも私から逃げていく。
    私の望まない他の手が私をさらっていくのを傍観して。

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  2. 匿名さんのコメント、的を射ていると思います。

    風が止まなければ、物語は始まらなかったのですね。

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  3. マツザキヨシユキ2011年8月26日 1:02

    言い訳ばかりで煮え切らない性格。私がその本人です。冷汗。

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