2012年10月20日土曜日

・・・・・・伝えたい

「ありがとう」ばかりではなく
「さよなら」と伝えてたい

霜の降る月の夜に
狐がすすきの間から
顔を出し
きょとんとしている
その時

「さよなら」ばかりではなく
「もう会えません」と伝えたい

円型の大地に
波打ちながら風が渡っていく
吹き違い
混じりあいつつ
地にはりついて

「もうあえません」ばかりではなく
「幸せを祈っています」と伝えたい

やがて雪が振り
この辺りは一面真っ白になる
その上を
足跡が縫っていく

「幸せを祈っています」ばかりではなく
「・・・・・・・・」と伝えたい

黒板に書いた文字を消したら
教室を出て行きましょう
また明日もやってきます
その時に気持ちがいいから

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2012年10月21日 1:25

    ・・・・・・・・に言葉をいれるとしたら、
    あなたを忘れない かな。
    でも、この詩にある言葉を言ったとしたら、「自分勝手やなあ・・・」って言われそう。 迷っているのか決断したのかわからないけど、明日になれば真っ白い地面に新しい足跡をつけるのかな?

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