あなたが騒いだので
花火大会は
ぶち壊しになった
みんなが怒って車に乗り
列をなして田舎道を走り出す
臨時に設けられたガードレールは
工事用ヘルメットを並べたものだが
異様な縁石にしか見えず
その不始末を隠そうとして担当者は
外側に体操着を広げて並べた
だがかえってますます意味が分からなくなり
目立ってしまっている
花火大会はまたやればいいし
ガードレールも必要ない
騒いだあなたは
必要な人だから
助手席で
眠っていたほうがいい
あしたはここで
マラソン大会があるのだ
ホイールが外れた車が
続出して
渋滞が激しくなってきたのを
上で天の川が見下ろしている
愛する人が眠っている間に
つまらない考えは
捨ててしまおうと試みていだが間に合わなかった
もう
荒波に巻き込まれて
ヘラヘラ笑いながら
だんだん本当に楽しくなっていってしまった
それでいいのだ。
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