2012年5月13日日曜日

詩の効用についてのメモ

詩人は一編の詩を用いて
世間に負けそうな一人の子どもを
救おうとしている

故に詩は
絶望をうたわない
絶望に差し込む一筋の光をうたっても

詩は
一人の子どもの傍に佇む
佇んで
いつも見守っている
その子が心ないいたずらや身内の凶器で傷つけられたとき
さりげなく視界の中に現れて目配せをする
そして言葉のバリアで覆って傷を癒してしまう

詩は
当たり前のように存在しているが
その本当の姿を
人は説明できない
詩に出会った者だけが
詩の姿を知り
詩を書く者だけが
それを詩によって伝えることができる

だから
詩の効用は辞書には載っていないし
薬局でも処方していない

2 件のコメント:

  1. 自分の書いた詩で、誰かを救うことが出来たら、
    素晴らしいですね。

    人々と詩との出会いの場が、広まりますように。

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    1. コメントありがとうございます。詩はなんのために書いているのか、しっかり意識しないと、自由すぎるので、まとまならくなります。最近、もっと愛すべき人たちのために、書かなくてはとおもっていますが、日記的な範疇からなかなか抜け出せないのは、そういう書き方のくせがついてしまっているからでしょう。ちょっと焦っています。

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