ペンの先からインクが出て
紙に文字が現れる
その文字は
昨日の夜空の星座からやってきたのだ
星座は
いま
欧州辺りの上空にあり
地上に光を落としなから
震えているだろう
だか現れた文字は
ブラックホールと似ていて
私は安心していることができない
その黒い穴に
吸い込まれたら
どうなってしまうのだろうか
(反対側に抜ける通路はあるのだろうか)
インクケースは
無数の宇宙を濃縮してその重さに耐えている
私は自転車の籠に
バッグを放り入れて
故郷の道へと漕ぎ進む
故郷の星の道へと
文字が紙に現われて、言葉になる。
返信削除言葉になるとそこに世界ができる。
その世界の重さ、輝き、衝撃、優しさ、ときめき、空虚、苛立ち、発見、嫌悪、憧れ、痛さ、可能性、冷たさ、喧騒・・・・・・・
それに、私は、おぼれる。