2012年5月21日月曜日

虫の鳴き声が止んで
鳥のさえずりが聞こえてきたら
ここは
もうすぐ朝になる
微かに塩辛い朝の風が吹いて来るのを
誰かがおくれ毛で感じるよ

どこにいても
人はいつかあった朝の記憶を
再生することができるから

澄んだ空気の森や
木の枝や空を映す麗しい水面がなくても
まぶたを閉じれば
都会の喧騒からだって
瞬間移動できる

あなたは朝なのに
夜のような暗がりに心を置いてきている

もしそのことに気がついたら
あしたは
心を持って
朝にやっておいで

この詩がその道になる
あなたの知らない一人の詩人が
あなたを愛している

3 件のコメント:

  1. ロマンチックすぎるなんてことありません。
    この一編の詩で、たくさんの人の心が救われる。
    誰もが暗がりに陥り、抜け出すことができなくてもがく日がある。
    私のそんなひとりです。

    少しの世界が大きな世界を救う。

    一人の言葉がたくさんの人の心を救う。

    そんな希望を持てました。

    この詩に出会えてよかったです。

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  2. 透き通った感じの素敵な詩です。

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  3. ネットカフェの闇の中で書きました。コメント、ありがとう! いい詩を書いていきたいです。

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