2010年12月23日木曜日

眼差しを留めるもの

誰も自分のことなど解ってくれない
そんな眼差しが
道端の枯葉を見つめていた

枯葉は思った
木に茂っていたころ
同じ瞳がわたしを見上げていた と

雨が降り
風が吹いて
星が綺麗な夜に
枯葉は木から落ちた

枯葉が居なくなったところに
小さな空ができた

その空は
孤独な眼差しに満たされるのを
待って木に引っかかっている

2 件のコメント:

  1. 枯葉は自分のことを覚えていてくれるか少し心配しながら
    永い眠りについた

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  2. 少し心配しながら眠りにつくって素敵ですね。「永い」というのは強い意志が感じられ、枯葉さんの思いより強く感じられます。

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