2010年12月8日水曜日

幾つもの いつも

何度同じ言葉を繰り返してきただろう
それなのに彼等は何度でも
初めましてというようなな顔をして現れてくる
いったいカレンダーを何枚破いてきたことか
同じ歌を何度口ずさんだか
同じひとに何度おはようを言ったか

それなのに
いつも
どこからか新しい気持ちが湧いてきて
繰り返してきたことなど
まるでなかったことのようにされてしまう

優しいきみは
繰り返し打ち寄せる波打ち際で
来るものを待っているしかないことを
知らされ
黙って微笑んでいる

海の向こうに陽がしずむと
やがて
波音だけが聴こえてきて
きみの心は
ざわめきと凪とをくり返している

きみの微笑みだけが残る

明日きみに挨拶しよう
おはようと
左手を軽く降って
いつものように

0 件のコメント:

コメントを投稿