兎を追いかける
兎を捕まえるために
兎を捕まえると
私に新たな課題がうまれる
兎をどうするかという
進行形の課題だ
兎を撫でる
兎を撫でると
兎が落ち着きなく体をよじる
私は兎と一体になって
自然に動きたいと思う
兎は普段見せない様子を見せる
私は驚きながら
もっと他のことが起こらないか期待する
兎は兎の匂いを発する
私は兎の匂いに包まれながら
先に進むか後退りするかを考える
兎は元気に細かく動く
私はうでに力を込めて
兎の体制を変えようとする
兎はなにか別のことを考えている
私は兎の思考の中で泳ぎまわる
兎は疲れを知らない
私はさらに泳ぎ続ける
兎の満足はいつまでもきりなく満たされない
私は兎に殺されてしまうのか
兎は無垢な様子で白い毛に包まれている
私もまた
白い毛に包まれてしまう
それのため
兎をもっと外から見ることが出来ない
溺死寸前のまま
私はゆるやかに流れていく
いつの間にか自然に出来た
沼の水面を
2012年5月14日月曜日
2012年5月13日日曜日
詩の効用についてのメモ
詩人は一編の詩を用いて
世間に負けそうな一人の子どもを
救おうとしている
故に詩は
絶望をうたわない
絶望に差し込む一筋の光をうたっても
詩は
一人の子どもの傍に佇む
佇んで
いつも見守っている
その子が心ないいたずらや身内の凶器で傷つけられたとき
さりげなく視界の中に現れて目配せをする
そして言葉のバリアで覆って傷を癒してしまう
そして言葉のバリアで覆って傷を癒してしまう
詩は
当たり前のように存在しているが
その本当の姿を
人は説明できない
詩に出会った者だけが
詩の姿を知り
詩を書く者だけが
それを詩によって伝えることができる
だから
詩の効用は辞書には載っていないし
薬局でも処方していない
薬局でも処方していない
2012年5月12日土曜日
プールの日
水面がそこら中で光を乱反射するので
僕たちの顔は皆まだらになっている
塩素が加えられた冷たい水に漬けられて
熱い躰も柔らかい皮膚も抵抗していたが
水着が先に降参して防御することをやめて
体を明け渡したので
僕たちは裸同然で感染しあっていた
それを誤魔化すために奇声をあげたりしながら
更衣室は男女別々だったはずだ
ここでは一緒の水に入って
交わらない誓いを牽制した
ひとときを至近距離で
時には接触して過ごした
それは刹那のように
幻となって放課後の机の上で
干からびようとしていた
女子と男子はあやふやに分離して
個別に交じり合うことを促した
古典の教科書の影で
指で空気を切り指揮をして
空気さえ味方につけて
僕たちの顔は皆まだらになっている
塩素が加えられた冷たい水に漬けられて
熱い躰も柔らかい皮膚も抵抗していたが
水着が先に降参して防御することをやめて
体を明け渡したので
僕たちは裸同然で感染しあっていた
それを誤魔化すために奇声をあげたりしながら
更衣室は男女別々だったはずだ
ここでは一緒の水に入って
交わらない誓いを牽制した
ひとときを至近距離で
時には接触して過ごした
それは刹那のように
幻となって放課後の机の上で
干からびようとしていた
女子と男子はあやふやに分離して
個別に交じり合うことを促した
古典の教科書の影で
指で空気を切り指揮をして
空気さえ味方につけて
2012年5月11日金曜日
怖い靴下
洗濯したての
破れた靴下が怖い
履いたら
捨てるのか と
詰め寄ってきたから
破れたところから
足の甲が覗き
かさついているのが見える
脱いで
手に嵌めてみたら
見慣れた素材と色だが
穴から手をだそうとすると
伸びながら裂けていった
大地の切れ目から
血が噴射して
叫び声を上げた
ゴムが喉元を締め付ける
洗濯したてのいい香りのまま
死んでもらおう
また生まれ変わってくるのか
どんな命として?
誰のもとに?
破れた靴下が怖い
履いたら
捨てるのか と
詰め寄ってきたから
破れたところから
足の甲が覗き
かさついているのが見える
脱いで
手に嵌めてみたら
見慣れた素材と色だが
穴から手をだそうとすると
伸びながら裂けていった
大地の切れ目から
血が噴射して
叫び声を上げた
ゴムが喉元を締め付ける
洗濯したてのいい香りのまま
死んでもらおう
また生まれ変わってくるのか
どんな命として?
誰のもとに?
2012年5月10日木曜日
空の記憶 メモ
人の中に生き物は何種類いますか
植物の種もありますか
魚や鳥はどうしていますか
獣 爬虫類 両生類もいますか
地球の中に生き物は何種類いますか
地球と生き物の血球はどちらが丈夫ですか
地球上に立てられた
動く塔
自動車 飛行機
死んで動かなくなった生き物が
燃やされてエンジンを動かす
植物が作った有機物が
ダイヤモンドとなって
人の膚の上で光る
人の子孫は墓の上に立つ
上空を鳥が飛び
胸の中で血潮が渦巻く
赤色から青色へ天空の星が流れ
誰が見下ろしているのか
仰ぎ見ているのか分からなくなる
植物の種もありますか
魚や鳥はどうしていますか
獣 爬虫類 両生類もいますか
地球の中に生き物は何種類いますか
地球と生き物の血球はどちらが丈夫ですか
地球上に立てられた
動く塔
自動車 飛行機
死んで動かなくなった生き物が
燃やされてエンジンを動かす
植物が作った有機物が
ダイヤモンドとなって
人の膚の上で光る
人の子孫は墓の上に立つ
上空を鳥が飛び
胸の中で血潮が渦巻く
赤色から青色へ天空の星が流れ
誰が見下ろしているのか
仰ぎ見ているのか分からなくなる
2012年5月9日水曜日
連休しない人
かれは毎日働いているので
休日がない
だから
テレビのキャスターが「連休の最終日です」
などと言うと そのたびに いちいち
「だれが連休やねん」と
関西人でもないのに関西弁風に心のなかでつぶやき
いちいち`ぶったまげる'
そしていつも次に`連休'に働いている人 のことを思う
沢山の人が`連休'に働いているのに
どのマスコミも「連休の最終日です」を連呼し
彼らの働きを認めない
彼らはなんとも思わないのだろうか
彼らの存在は無視されて当然なのか
もう慣らされてしまってなんとも感じないのか
かれは
`連休'に働きながら
世間の不器用さを嘆かわしく思う
建前を守り続けて守ろうとしているものは何か
誰か知っている人がいるはずだ
きっとその人は
連休の最終日に
連休を始めさせようとしている
休日がない
だから
テレビのキャスターが「連休の最終日です」
などと言うと そのたびに いちいち
「だれが連休やねん」と
関西人でもないのに関西弁風に心のなかでつぶやき
いちいち`ぶったまげる'
そしていつも次に`連休'に働いている人 のことを思う
沢山の人が`連休'に働いているのに
どのマスコミも「連休の最終日です」を連呼し
彼らの働きを認めない
彼らはなんとも思わないのだろうか
彼らの存在は無視されて当然なのか
もう慣らされてしまってなんとも感じないのか
かれは
`連休'に働きながら
世間の不器用さを嘆かわしく思う
建前を守り続けて守ろうとしているものは何か
誰か知っている人がいるはずだ
きっとその人は
連休の最終日に
連休を始めさせようとしている
2012年5月8日火曜日
風が言っていました
風の身長を知っていますか
風の姿は見えないから
知らないと
お喋りすることはできません
風だって
ちゃんと目を見て話さないと
怒って吹き荒らし
言葉は風に舞うばかりだから
目の辺りを見つめて
ゆっくりと
わかりやすく話さなくてはなりません
もし
風とおしゃべりすることが出来れば
人はもっと幸せに近づくことができるでしょう
と
風が言っていました
風の姿は見えないから
知らないと
お喋りすることはできません
風だって
ちゃんと目を見て話さないと
怒って吹き荒らし
言葉は風に舞うばかりだから
目の辺りを見つめて
ゆっくりと
わかりやすく話さなくてはなりません
もし
風とおしゃべりすることが出来れば
人はもっと幸せに近づくことができるでしょう
と
風が言っていました
2012年5月7日月曜日
自分の場所で
イチョウの木
自分の場所で
立っている
緑の葉をいっぱいに茂らせて
イチョウの木の横
通り過ぎて駅に向かう
行き交う人をよけながら
毎日
たくさんの人やモノを
よけている
けれど
自分がいる場所には自分だけがいる
イチョウの木は
黙ったまま
葉をゆすり
いま笑ったのか
私を見下ろして
いや
笑ったのは自分の方
2012年5月6日日曜日
詩人リモコン
詩人くんをリモコンで飛ばすのはおもしろいですか。
飛ばすときは飛行機に乗せるのですね。
彼はどこにでも行かせられるのですね。
二足歩行もうまいし、喋りも達者ですね。
五感が備わっているばかりか、第六感も使えるのですか。
詩人くんは上りより下りのデータが太くなっているのですね。
A.I.も詩人レベルまで行っているのですか。
彼の取材能力はすごいものですね。
リモコンと関係なく動いているみたいです。
あなたは部屋に居ながらにして詩人くんを操作して
世間を渡り歩かせ、世界を見て、詩人をやっているのですね。
いいことを考えましたね。
いつからですか?
えっ、自然にそうなったって?
詩は、どちらが書いているのですか。たまには合作したりして……
詩人くんは文句を言いませんか。
あっ、別荘で休ませるのですか。ねぎらいの会を開いて。
そして、たまに入れ替わってみるのですね。
飛ばすときは飛行機に乗せるのですね。
彼はどこにでも行かせられるのですね。
二足歩行もうまいし、喋りも達者ですね。
五感が備わっているばかりか、第六感も使えるのですか。
詩人くんは上りより下りのデータが太くなっているのですね。
A.I.も詩人レベルまで行っているのですか。
彼の取材能力はすごいものですね。
リモコンと関係なく動いているみたいです。
あなたは部屋に居ながらにして詩人くんを操作して
世間を渡り歩かせ、世界を見て、詩人をやっているのですね。
いいことを考えましたね。
いつからですか?
えっ、自然にそうなったって?
詩は、どちらが書いているのですか。たまには合作したりして……
詩人くんは文句を言いませんか。
あっ、別荘で休ませるのですか。ねぎらいの会を開いて。
そして、たまに入れ替わってみるのですね。
2012年5月5日土曜日
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