授業が終わって
急いで塾に来た
鈴木さんはまだ来ていない
蛍光灯がまぶしい
鈴木さんは
ほかにいないような
清楚で色気の在る人だ
白いブラウスが蛍光灯の光で
輝く
うっすらと肌が透けて見える
鈴木さんの後ろに座るとき
心は膨張して
ほとんど鈴木さんに吸い取られる
授業の先生の声がたまに遠のき
森の中で
花の香りを嗅ぎ
小雨に打たれる
おしゃべりするみんなの声は
風の音
葉っぱがざわめき
空に雲が流れる
さようなら
鈴木さん
なにもいわないまま
あなたとは
ずっと会わなくなった
いまもどこかにいるのだろうか
それとも
幻のように
消えてしまったのか