古い木の机で
新しいあなたに
手紙を書いている
気づくと
木の机が
勝手に手紙に関与してきている
書きたいことが
知らない思い出の上を
歩いて行く
通ったことのない森の中の道を
明るく輝く雲に平行に歩いて行く
草の積もった足元の地面が
心地よい
私は
木の机が何を思っているのか
先回りして
私の手紙に関与するのを
食い止めようと試みてみた
だがそれはできないことだった
木の机のことを考えると
自分の計画のことをすっかり忘れてしまうのだ
そわそわしながら
そうしているうちに
ずいぶんと時間が過ぎ
手紙は終わりの行を迎えようとしていた
もう手紙用のストラスモアライティングレイドのペーパーも
最後の一枚だ
それを意識した時
囁くように
あなたの名前を呼ぶ気配がした
見ると
紙のうえの 。 がウインクしていた
2011年7月23日土曜日
2011年7月22日金曜日
夜の香り
夜の間に激しい雨が降って
夜が流されてしまったので
朝
あなたはベッドの上で
裸のまま
救助を待っていた
隣にいた人も
どこかに行ったまま
帰ってこない
もうだいぶ遠くへ行ってしまったに違いない
あなたは
かかとを片手でつかんで
時間というものが
どんな姿をしているのか
また善なのか悪なのか考えていたが
直ぐにつまらなくなって
考えるのをやめた
相変わらず
かかとを片手でつかんでいた
しばらくすると
朝が回りだし
通りに人の動き出す気配がした
あなたは
すこし体が冷えてきたのを感じ
服を着た
服の中に
夜が残した
海の香りがあった
夜が流されてしまったので
朝
あなたはベッドの上で
裸のまま
救助を待っていた
隣にいた人も
どこかに行ったまま
帰ってこない
もうだいぶ遠くへ行ってしまったに違いない
あなたは
かかとを片手でつかんで
時間というものが
どんな姿をしているのか
また善なのか悪なのか考えていたが
直ぐにつまらなくなって
考えるのをやめた
相変わらず
かかとを片手でつかんでいた
しばらくすると
朝が回りだし
通りに人の動き出す気配がした
あなたは
すこし体が冷えてきたのを感じ
服を着た
服の中に
夜が残した
海の香りがあった
2011年7月21日木曜日
ボロボロ鳥がナイテイル
牛乳を飲んでいるんだ
gkgk
あなたの眼差しと一緒に
フルーツがもられたカゴを
リッツカールトンのソファから
眺めて放心しているんだ
fmfm
遠い日のシャワーの音にまとわりつかれて
結局は南極なんだ
あなたは
いや難局に挑むことが楽しいんだ
罪ほろぼし気分で
boroboro
gkgk
あなたの眼差しと一緒に
フルーツがもられたカゴを
リッツカールトンのソファから
眺めて放心しているんだ
fmfm
遠い日のシャワーの音にまとわりつかれて
結局は南極なんだ
あなたは
いや難局に挑むことが楽しいんだ
罪ほろぼし気分で
boroboro
2011年7月20日水曜日
2011年7月19日火曜日
あともどりできないジュース
ジュース飲んでるよ。
絞りたてのもの。
香り立つジュースは
宝石のよう。
逆光に輝き
透明なガラスを霧で覆う。
ジュース
口の中。
舌で転がして
クチュクチュする。
行儀悪いが
たまにはやりたい。
そういうもの。
ジュース
飲んじゃった。
次のジュースは
スッパイかも。
甘すぎるかも。
いっぱい目がおいしいのが
ジュース。
あともどりできないのが
ジュース。
消えてなくなった
ジュースもすきです。
絞りたてのもの。
香り立つジュースは
宝石のよう。
逆光に輝き
透明なガラスを霧で覆う。
ジュース
口の中。
舌で転がして
クチュクチュする。
行儀悪いが
たまにはやりたい。
そういうもの。
ジュース
飲んじゃった。
次のジュースは
スッパイかも。
甘すぎるかも。
いっぱい目がおいしいのが
ジュース。
あともどりできないのが
ジュース。
消えてなくなった
ジュースもすきです。
2011年7月18日月曜日
世界はあなたを
きょう
海は静かにあなたのベッドを揺らし
どこからか
いい香りの夢を運んできては
あなたに注ぎ込む
夜は月を隠して
宙(そら)に無数の星を現し
空全体で優しくあなたの姿を照らす
影も作らずに
夜通し
やさしい唄が
彼方で唄われている
その唄声を聞くことはできない
だがあなたは信じることができる
信じることの尊さが
埋めこまれていたから
時があなたの時間を細切れに刻み続けても
世界はあなたを
裏切ることがない
注意深く足を踏み出したときに
踏みつぶしてしまった
柘榴の実が
あなたの柔らかいかかとに刻んだ
傷のせいで
世界はあなたを
裏切ることができないでいるのだ
海は静かにあなたのベッドを揺らし
どこからか
いい香りの夢を運んできては
あなたに注ぎ込む
夜は月を隠して
宙(そら)に無数の星を現し
空全体で優しくあなたの姿を照らす
影も作らずに
夜通し
やさしい唄が
彼方で唄われている
その唄声を聞くことはできない
だがあなたは信じることができる
信じることの尊さが
埋めこまれていたから
時があなたの時間を細切れに刻み続けても
世界はあなたを
裏切ることがない
注意深く足を踏み出したときに
踏みつぶしてしまった
柘榴の実が
あなたの柔らかいかかとに刻んだ
傷のせいで
世界はあなたを
裏切ることができないでいるのだ
2011年7月17日日曜日
月が嗤っていた
サンダルの音がしたので
木戸のところに出てみた
木戸の上に
赤く大きな月が
腰をおろしていた
私は
言葉を失い話かけることができなかった
月はどこかに出かけて
帰ってくるまでの間に
お酒を飲んで
赤くなってしまったのか
よくある現象のようにも思えたが
きょうの月は
余りにも存在感がありすぎて
怖いくらいだ
月の後ろからあなたが現れた
恋人と腕を組んで
三日月のように口を開けて嗤うと
赤い喉を見せて
消えた
やがて
夜の闇が
慌ててやって来た
木戸のところに出てみた
木戸の上に
赤く大きな月が
腰をおろしていた
私は
言葉を失い話かけることができなかった
月はどこかに出かけて
帰ってくるまでの間に
お酒を飲んで
赤くなってしまったのか
よくある現象のようにも思えたが
きょうの月は
余りにも存在感がありすぎて
怖いくらいだ
月の後ろからあなたが現れた
恋人と腕を組んで
三日月のように口を開けて嗤うと
赤い喉を見せて
消えた
やがて
夜の闇が
慌ててやって来た
2011年7月16日土曜日
後ろを向いて
二人はどうやってであったの?
真夏のビーチで
背中と背中
ぶつかったの?
友だちの友だち同士で
意気投合したの?
合コンで
斜め前から目配せをしたの?
彼が一方的にしつこく
迫ってメアドGETしたの?
二人はどうやって過ごしたの?
海を見に行った帰りに
インターで降りてエッチしたの?
やりたいことが決まらなくて
合うたびに喧嘩したの?
夜景を見下ろしているところを
後ろから羽交い締めにしたの?
散歩しながら
お互いの経験を話したの?
二人はどうしてわかれたの?
気まずいことが
しょっちゅうあったの?
未来の中に
お互いを発見できなくなったの?
相手を傷つけるたび
自分の古傷が増えていったの?
そうして
ふたりはもうであわないの?
お互いを見つけても
くるりと後ろを向いて歩いて行くの?
真夏のビーチで
背中と背中
ぶつかったの?
友だちの友だち同士で
意気投合したの?
合コンで
斜め前から目配せをしたの?
彼が一方的にしつこく
迫ってメアドGETしたの?
二人はどうやって過ごしたの?
海を見に行った帰りに
インターで降りてエッチしたの?
やりたいことが決まらなくて
合うたびに喧嘩したの?
夜景を見下ろしているところを
後ろから羽交い締めにしたの?
散歩しながら
お互いの経験を話したの?
二人はどうしてわかれたの?
気まずいことが
しょっちゅうあったの?
未来の中に
お互いを発見できなくなったの?
相手を傷つけるたび
自分の古傷が増えていったの?
そうして
ふたりはもうであわないの?
お互いを見つけても
くるりと後ろを向いて歩いて行くの?
2011年7月15日金曜日
おとなになろうと決めた日
おとなになろうと決めた日
それはとても恥ずかしいことに思えた
大人はなんでも知っているふりをしたから
なんでも知ってるふりをしながら
なにも思い通りに出来なかったから
大人になろうと決めた日
それはとてもむずかしいことに思えた
大人は子どもに教えなければならなかったら
世界中の歴史と真実を教えて
そのとおりに世界を作らなければならなかったから
大人になろうと決めた日
それはとても興奮することに思えた
好きな人のカラダを独占することが許されたから
吐息で言葉を語りながら
言葉のいらない愛の秘密に触れられるから
大人になろうと決めた日
それは子どもの自分と無理やり別れることだと思った
それしか方法がわからなかったから
本当の自分が残るのが怖いから
大人の自分が本当の自分なんだと自分に認めさせたかったから
おとな
詩 ☆ 未 来 創 作: おとなになって
それはとても恥ずかしいことに思えた
大人はなんでも知っているふりをしたから
なんでも知ってるふりをしながら
なにも思い通りに出来なかったから
大人になろうと決めた日
それはとてもむずかしいことに思えた
大人は子どもに教えなければならなかったら
世界中の歴史と真実を教えて
そのとおりに世界を作らなければならなかったから
大人になろうと決めた日
それはとても興奮することに思えた
好きな人のカラダを独占することが許されたから
吐息で言葉を語りながら
言葉のいらない愛の秘密に触れられるから
大人になろうと決めた日
それは子どもの自分と無理やり別れることだと思った
それしか方法がわからなかったから
本当の自分が残るのが怖いから
大人の自分が本当の自分なんだと自分に認めさせたかったから
おとな
詩 ☆ 未 来 創 作: おとなになって
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