2013年9月4日水曜日

祭りの思い

祭りが西の方からやってくる
夕日が沈むまちからまちを
笛を吹きながら
渡り歩いているのだ
決まってだれかが太鼓を
たたきはじめる
するちう踊り歌う者たちも現れる
中には愛を交歓し始める者も

露店がたち
人々が群がり始めた頃
祭りはご満悦
瞼の裏に懐かしい子どもの頃の思い出を映し出す
そうして楽しい夜を過ごしていつの間にか眠ると
翌朝は早起きしてもう立ち去ってしまうのだ

祭りが去ったあと
祭りは立ち去ったまちのことを
しばし忘れている
しかしだれかが祭りに思い出話をすれば
祭りはその都度思い出す

悲しいことが何処かに隠れていたことも
その時始めて意識して

1 件のコメント:

  1. 中村ゆき子2013年9月5日 0:31

    いつも賑やかにやって来る祭りも、
    弱さ隠してるんだね。
    外には見せない傷隠しながら
    目一杯はしゃいでみせてくれる。
    去って行く後ろ姿に
    あなたの優しさかんじるよ。
    またあなたの思い出話するから
    笑顔でやって来てね。

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