2012年9月16日日曜日

今はない野原に向かって

木々に手が届きそう

列車の窓から
手を伸ばしてみる
電柱や電線はない
ディーゼルで動いているから

口を開けると
空気が口に飛び込んでくる
ついでに
胸の奥まで吸い込んだ

いい空気だ

雨上がりの線路が
楽しそうに鳴っている

荷物は少なめ
でも
お弁当は持っている

人目を気にして車内を見たら
楽しそうな人と眼があった

皆んな楽しそう
そういうことにしておこう

カタッ カタッ 歯切れのよい 
いい音を立てて
列車は走る

もうすぐ夏は終わるけれど
心のなかでは
夏が始まろうとしている

白い帽子でも買って
今はもう行くことができない野原に向かって
ひとりで駆けていこう

2 件のコメント:

  1. こんばんは。いなほです。

    大人になるほど
    まっさらにならないと
    踏み出せないものですね。。

    今思えば、子どもの時は足元が
    勝手に動いていたような気さえします^^。

    なんだかおかしな感じです。
    一度も離れたことのない
    全く同じ体なのに。。

    長くなってしまいました。ごめんなさい。。

    自己紹介の写真……ナウいです^^。
    また来ます。失礼しました。

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    1. 大人になるほど
      まっさらにならないと
      踏み出せないものですね。。

      「まっさら」っていい言葉ですね。私は「空っぽ」ってよくいいますが。これからはいなほさんを真似して「まっさら」って使ってみようかな。そう、「まっさら」なもののうえには、何か描けそうな気がしますね。
       でも、もしかしたら、「まっさら」でなくても大丈夫かも。先に進む力は、自然と持っているはずだから。忘れているだけで。

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