2012年12月24日月曜日
2012年12月23日日曜日
自転車があったなら
私は客なのだが成り行き上 床を掃除している
昨日までは社長をやっていた
店員より私のほうが上手いだろう
線路際の食堂は冬には寒々とするほど全面ガラス戸で囲われていて
電車が通るたびに長閑にがたがたいっている
さっきまで私は秘密の女と石段の下の踏み切りのところで
いちゃついていた
秘書に知られたら彼女がかわいそうだと気もそぞろに
その落ち着きのなさに久々の新鮮な快楽を得て
しかしこの汚れやすい床は
いくら掃除してもきれいにならない
まるでそれが狙いであるかのように
油汚れを永遠に引きずり回すようだ
それでも
私は掃除が上手だ
巷では安部政権が発足するというが
その稼働率が四割ほどになったとき
私の口の中で
液晶表示装置の白い文字が
16ドットのゴシック体で
文字をスクロール表示することになっている
八又(やつまた)さんとできちゃった
私の中はそのニュースで持ちきりで
すごく忙しいから
夕方になるのも忘れて床をしごいている
自転車があったなら
すこしは
はかどったかも知れない
2012年12月22日土曜日
望み
秘密の人ごみ
やわらかな路
暗い気持ちには
居留守をつかい
知らん顔
あったかいブーツを履き
近場へトリップ
あのこはストリートダンサーを
振ったばかり
群馬県の家から
東中野まで
体力勝負で通い
スレンダーな体に
お尻の上までの長い髪を
なびかせて
香りを振りまく
許されるなら
土星の影で
すべてを奪い確かめたい
彼女が何をしたいのかを
やわらかな路
暗い気持ちには
居留守をつかい
知らん顔
あったかいブーツを履き
近場へトリップ
あのこはストリートダンサーを
振ったばかり
群馬県の家から
東中野まで
体力勝負で通い
スレンダーな体に
お尻の上までの長い髪を
なびかせて
香りを振りまく
許されるなら
土星の影で
すべてを奪い確かめたい
彼女が何をしたいのかを
2012年12月21日金曜日
20121222
親切そうな男の人が
お金の振込先を教えてくれる
そしてお待たせしたら悪いからと
預かり証を用意して
あとは自分がやるから
もう帰っていいという
小雪が昼下がりの郊外の街の
ビルの谷間に舞い降りる
駅ビルにはちょっと値段が高めの
この国の何処に行ってもある
安心感のあるお店が連なり
客を誘い込んでいる
親切そうな男の人は
預かり証を渡して
さあお帰りくださいと
笑顔で挨拶する
本社は彼の人柄とは関係なく
別のものと繋がっていて
人々の間に根を張って
養分を取り入れている
ニュースでは
戦地で死んで行った
ジャーナリストの特集が流されている
昨日は傭兵のアルバイトの暴露話の番組が流されたばかりだ
グラッとまた震度3の地震
お金の振込先を教えてくれる
そしてお待たせしたら悪いからと
預かり証を用意して
あとは自分がやるから
もう帰っていいという
小雪が昼下がりの郊外の街の
ビルの谷間に舞い降りる
駅ビルにはちょっと値段が高めの
この国の何処に行ってもある
安心感のあるお店が連なり
客を誘い込んでいる
親切そうな男の人は
預かり証を渡して
さあお帰りくださいと
笑顔で挨拶する
本社は彼の人柄とは関係なく
別のものと繋がっていて
人々の間に根を張って
養分を取り入れている
ニュースでは
戦地で死んで行った
ジャーナリストの特集が流されている
昨日は傭兵のアルバイトの暴露話の番組が流されたばかりだ
グラッとまた震度3の地震
2012年12月20日木曜日
2012年12月19日水曜日
2012年12月18日火曜日
寒い街並みの向こうに
寒い街並みの向こうに海がある
風にヨットがきしむ
夏の青い海がある
窓辺に立って
私は背後に
ポットのお湯が滾る音を聞いている
山の方角に日が落ちる
明日の朝は爽やかに晴れる気がして
風にヨットがきしむ
夏の青い海がある
窓辺に立って
私は背後に
ポットのお湯が滾る音を聞いている
山の方角に日が落ちる
明日の朝は爽やかに晴れる気がして
2012年12月17日月曜日
曲がりかどの向こうで
寝入りばなの目覚め際
小鳥のさえずりを聴いたような気がして
陽だまりの中にこころを移してみると
そこに
やはりあなたが後ろ向きで座っていた
胸騒ぎがして近寄り覗き込んでみると
なんのことはない
あなたは独り遊びに興じていて
他人の心配などはどこ吹く風
その独り遊びは
バリアで自分を覆い
外の声は聴こえないらしい
なにか寂しい事件でもあったのだろうか
しゃぼん玉のように疑問は天へとのぼり
青空の震えのせいで
虹を現しては破裂する
そのとき
私の心の中で
音もなく破裂したものは
何だ
----今月誕生日のひとに----
小鳥のさえずりを聴いたような気がして
陽だまりの中にこころを移してみると
そこに
やはりあなたが後ろ向きで座っていた
胸騒ぎがして近寄り覗き込んでみると
なんのことはない
あなたは独り遊びに興じていて
他人の心配などはどこ吹く風
その独り遊びは
バリアで自分を覆い
外の声は聴こえないらしい
なにか寂しい事件でもあったのだろうか
しゃぼん玉のように疑問は天へとのぼり
青空の震えのせいで
虹を現しては破裂する
そのとき
私の心の中で
音もなく破裂したものは
何だ
----今月誕生日のひとに----
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