しっとり沼にはまったら
急に寒気がしてきたよ
ガクガク足が震えだし
オニギリ買って帰宅した
しっとり沼にはまったが
それに気づかず過ごしてた
熱があるのか喉乾く
瞳も乾き息できず
しっとり沼を知る人は
猫を抱えてやってくる
猫と戯れ日が暮れる
家に帰って眠りこむ
しっとり沼の夜の夢
怪しいダンスが続いてる
炎があがるが熱くなく
優しい声がこだまする
しっとり沼のこのうわさ
誰から聞いたか言えません
それはわたしのことだから
いまのわたしのことだから
2012年1月29日日曜日
2012年1月28日土曜日
ああ
地下鉄のワンマン列車がホームで
たくさんの人を吐き出しまた呑み込んで
けたたましい発車ベルの中で扉を閉じた
いま私は電車に乗り込んだはずだが
ホームにも私の姿があった
私たちは互いを見つめ合い見送った
ワンマン列車は
私を乗せて走り去っていった
私たちは手にしたスマートフォンで
FacebookやTwitterを介して連絡を取った
駅で吐き出された私は
改札口で商売する期間限定の店の前を左に曲がり
更にグネグネ曲って階段を昇り
踊り場のトイレに立ち寄り
地上に上がると
そこは夜七時のトウキョーの街並みで
看板たちや店々が私を誘い込もうとしていた
私は誘惑されながらやっとのことで
道を歩いて行く
もう一人の自分はまだ帰宅する様子もなく
明るい商店の中をさまよっている
私は自分の部屋の自分の机の前に座り
古い作品をスキャンして
保存していく
そうしているうちに
もう一人の自分が
Twitterで近況をつぶやく
私はそれを見て
私の様子を認識する
ああ
たくさんの人を吐き出しまた呑み込んで
けたたましい発車ベルの中で扉を閉じた
いま私は電車に乗り込んだはずだが
ホームにも私の姿があった
私たちは互いを見つめ合い見送った
ワンマン列車は
私を乗せて走り去っていった
私たちは手にしたスマートフォンで
FacebookやTwitterを介して連絡を取った
駅で吐き出された私は
改札口で商売する期間限定の店の前を左に曲がり
更にグネグネ曲って階段を昇り
踊り場のトイレに立ち寄り
地上に上がると
そこは夜七時のトウキョーの街並みで
看板たちや店々が私を誘い込もうとしていた
私は誘惑されながらやっとのことで
道を歩いて行く
もう一人の自分はまだ帰宅する様子もなく
明るい商店の中をさまよっている
私は自分の部屋の自分の机の前に座り
古い作品をスキャンして
保存していく
そうしているうちに
もう一人の自分が
Twitterで近況をつぶやく
私はそれを見て
私の様子を認識する
ああ
2012年1月27日金曜日
どう思う?
自分に甘く他人にも甘く
ほとんどを許し
優しく迫る
成り行き見極め
ゆっくり行動
体を大事にして
心配事を抱えてる
いざという時
自分でも気づかず
何かをしてる
こんなことで
いいのだろうか
どう思う?
ほとんどを許し
優しく迫る
成り行き見極め
ゆっくり行動
体を大事にして
心配事を抱えてる
いざという時
自分でも気づかず
何かをしてる
こんなことで
いいのだろうか
どう思う?
2012年1月26日木曜日
スープをひと掬い
スープをひと掬い
あなたとの会話のひとこま
スープをひと掬い
はしゃいでいるのは興奮してるから
スープをひと掬い
あの日は一緒に潜る予定だったし
一緒にのぼっていくつもりだった
スープをひと掬い
白いシーツを被って
スープをひと掬い
朝をゆっくりと迎え入れることもできた
弾けそうなあなたの胸を
後ろから抱えて
スープをひと掬い
包み込み 真昼の公園へと
弾ませながら歩いて行くことも可能だった
それを望めば
スープをひと掬い
それさえ指の隙間から逃がし
いまは見る影もないが
スープをひと掬い
だからせめて
白いカップから銀の匙で
スープをひと掬い
悔しさを流すために
口へと運ぶ
口へと何度も何度でも
スープをひと掬い
繰り返し
苦味を無意識が味わい
塩味は涙に溶けて分からなくなっても
あなたとの会話のひとこま
スープをひと掬い
はしゃいでいるのは興奮してるから
スープをひと掬い
あの日は一緒に潜る予定だったし
一緒にのぼっていくつもりだった
スープをひと掬い
白いシーツを被って
スープをひと掬い
朝をゆっくりと迎え入れることもできた
弾けそうなあなたの胸を
後ろから抱えて
スープをひと掬い
包み込み 真昼の公園へと
弾ませながら歩いて行くことも可能だった
それを望めば
スープをひと掬い
それさえ指の隙間から逃がし
いまは見る影もないが
スープをひと掬い
だからせめて
白いカップから銀の匙で
スープをひと掬い
悔しさを流すために
口へと運ぶ
口へと何度も何度でも
スープをひと掬い
繰り返し
苦味を無意識が味わい
塩味は涙に溶けて分からなくなっても
2012年1月25日水曜日
欲張り
プリンアラモードとチョコチップメロンパン
どちらを食べたらいいか
選べなかったので
両方ともたべた
コンビニで買った時も
選べなかったから
両方買ったのだ
プリンアラモードとチョコチップメロンパン
どちらを先に見つけたのか
どちらを先に買おうと決意したのかも
もう思い出せない
それくらい
両方とも
魅力的なのだ
一つにするべきだと
大好きなあなたに知れたら
言われてしまうかもしれない
欲張りはだめだと分かっている
あなたが
私だけを選ばなかった
あの日から
どちらを食べたらいいか
選べなかったので
両方ともたべた
コンビニで買った時も
選べなかったから
両方買ったのだ
プリンアラモードとチョコチップメロンパン
どちらを先に見つけたのか
どちらを先に買おうと決意したのかも
もう思い出せない
それくらい
両方とも
魅力的なのだ
一つにするべきだと
大好きなあなたに知れたら
言われてしまうかもしれない
欲張りはだめだと分かっている
あなたが
私だけを選ばなかった
あの日から
2012年1月24日火曜日
北京の部屋
泥棒除けのため
鉄格子がはめられた
大きな窓の小さな部屋は
いつも埃だらけ
毎朝毎晩掃除しても
直ぐに石の床や机の天板はザラザラになってしまう
ベッドはきっと埃を吸い込んで飽和状態だろう
週に一度のシーツ交換では間に合わない
乾燥と大気汚染がそれに輪をかけ
眠る時は縮こまり息を殺して眠る
部屋は暗いため
照明スタンドを三つ買ってきて
設置した
インターネット
スカイプをつなぎ
外の世界と交信する
部屋にはキッチンやシャワールームはなく
食事は外から買ってこなくてはならない
クローゼットの扉は壊れていて閉まらない
洗濯は洗濯店まで出しにいく
テレビの冷蔵庫もない
窓を開けても
星は見えず
街路灯があるだけ
だけど
素敵な自分の部屋
自由と夢が詰まっている
その中に
自分も詰め込んでいた
鉄格子がはめられた
大きな窓の小さな部屋は
いつも埃だらけ
毎朝毎晩掃除しても
直ぐに石の床や机の天板はザラザラになってしまう
ベッドはきっと埃を吸い込んで飽和状態だろう
週に一度のシーツ交換では間に合わない
乾燥と大気汚染がそれに輪をかけ
眠る時は縮こまり息を殺して眠る
部屋は暗いため
照明スタンドを三つ買ってきて
設置した
インターネット
スカイプをつなぎ
外の世界と交信する
部屋にはキッチンやシャワールームはなく
食事は外から買ってこなくてはならない
クローゼットの扉は壊れていて閉まらない
洗濯は洗濯店まで出しにいく
テレビの冷蔵庫もない
窓を開けても
星は見えず
街路灯があるだけ
だけど
素敵な自分の部屋
自由と夢が詰まっている
その中に
自分も詰め込んでいた
2012年1月23日月曜日
悲観的にみれば
悲観的にみれば
テーブルの向こうに
イルミネーションがみえるこの夜景も
乾いた絶望色に染まる
テーブルの向こうに
イルミネーションがみえるこの夜景も
乾いた絶望色に染まる
その上を涙があとを引いて
流れ落ちる
ガラス窓は小さく
悲鳴をあげている
カラスは愛する人の家の煙突の上を
群れをなして旋回する
また悲観的にみれば
君の美しさは
輝きながら
退廃と遺恨をからめ取る
雨を弾き
風を切り分ける君の鼻は
君を危うい場所に進めてしまう
悲観的な分
楽観は棚ぼた式に
落ちて行く時を待っている
2012年1月22日日曜日
銀行
音楽を作って攻めてくる
耳から侵入してくる
隊員となった人々の顔を奪い
尊厳を打ち砕いて
服従させゾンビ化して
私たちに向けて送り込んでくる
混ぜ込んでくる
皆で同じ笑顔の仮面をつけ
爽やかな決まり文句を振りまき
親しげにやってくる
人々の多くあつまる場所にビルを建てて占領し
冷たい明かりを灯し
大きい看板を道にせり出し
休日の商業地でシャッターを閉める
日照りの日に傘を貸し出し
雨降りの日に取り返す
2年ごとに大移動を繰り返し
情の発生を根絶する
金のあるところに金を積み上げ祀り上げる
ゾンビ同士は競争し
蹴落として踏みつけのぼっていく
そして
この国は
知らないうちにゾンビ大国となってしまう
ゾンビグループを育てるために
誰かが命を失った
それは
明日の私の姿なのだ
耳から侵入してくる
隊員となった人々の顔を奪い
尊厳を打ち砕いて
服従させゾンビ化して
私たちに向けて送り込んでくる
混ぜ込んでくる
皆で同じ笑顔の仮面をつけ
爽やかな決まり文句を振りまき
親しげにやってくる
人々の多くあつまる場所にビルを建てて占領し
冷たい明かりを灯し
大きい看板を道にせり出し
休日の商業地でシャッターを閉める
日照りの日に傘を貸し出し
雨降りの日に取り返す
2年ごとに大移動を繰り返し
情の発生を根絶する
金のあるところに金を積み上げ祀り上げる
ゾンビ同士は競争し
蹴落として踏みつけのぼっていく
そして
この国は
知らないうちにゾンビ大国となってしまう
ゾンビグループを育てるために
誰かが命を失った
それは
明日の私の姿なのだ
2012年1月21日土曜日
くちづけのあと
バナナチップスの冷たいくちづけのほうが
あたなのくちづけよりもいいのは
舌の上で甘く香り
歯と歯の間で砕かれるときに
快音を響かせ
ヌメッとした感じが口に広がり
至福のおいしさが続くから
そして
またもう一度
放りこめば
また再現される優しいおいしさ
それは
懐かしさの味も含んでいる
あなたのくちづけが
バナナチップよりもいい時は
私の手の届くところに
バナナチップが存在していない時
くちづけは
微かに静電気を伝え
神経繊維を結び
いくつかのやわらかさと湿り気の感触を含み
神様の手助けを忍ばせている
あなたと私は
くちづけで繋がっているのではない
くちびるを離したときにうまれる気持ちで
繋がっているのだ
あなたは私の
右目と左目を交互に見る
私はあなたの肩に手を置いたまま
近づいたり遠ざかったりして
適正な距離というものが
存在しないことに
やや苛立ってしまう
あたなのくちづけよりもいいのは
舌の上で甘く香り
歯と歯の間で砕かれるときに
快音を響かせ
ヌメッとした感じが口に広がり
至福のおいしさが続くから
そして
またもう一度
放りこめば
また再現される優しいおいしさ
それは
懐かしさの味も含んでいる
あなたのくちづけが
バナナチップよりもいい時は
私の手の届くところに
バナナチップが存在していない時
くちづけは
微かに静電気を伝え
神経繊維を結び
いくつかのやわらかさと湿り気の感触を含み
神様の手助けを忍ばせている
あなたと私は
くちづけで繋がっているのではない
くちびるを離したときにうまれる気持ちで
繋がっているのだ
あなたは私の
右目と左目を交互に見る
私はあなたの肩に手を置いたまま
近づいたり遠ざかったりして
適正な距離というものが
存在しないことに
やや苛立ってしまう
2012年1月20日金曜日
雪の下に
腰まで積もった雪をかき分けて
進んでゆく
確かな当てがあるわけではない
ただ
あの辺りに埋まっているのは確かなことだ
カノジョが何か目印になるものを 残したはずだった
進んでゆく
確かな当てがあるわけではない
ただ
あの辺りに埋まっているのは確かなことだ
カノジョが何か目印になるものを 残したはずだった
だが
目印が見つからない
見当をつけて雪を掻いていくと
何かが当たる感触がした
あった!
救急車
電池は切れているみたいだが
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