まだ寝ているのかい と
風に翻った葉っぱが
窓越しに語りかけてきた
ぼくは
眩しくて眼を覆った
そして
あたらしい一日に挑もうと
心にエンジンをかけようとした
オイルが切れているのか
エンジンは頼りない悲鳴をあげて
ぼくに助けを求めてきた
ぼくは
素知らぬふりを決め込んで
小さなエンジンを抱えたあの子のことを
考えた
歩く早さを合わせれば
話すことができる
ぼくが見つめれば
見つめ返してくれる
ふたりが歩いて行く遠景を
眺めている
高台にある一本の樹の
一枚の葉よ
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