キスしたくてたまんないんでしょう
あなたはわたしのまえで
もうはだかになっていて
わたしをこばむけれど
紐で縛り付けられて
身動きができないあなたを
いたぶるように
キスすると
それを合図に
あなたとわたしのまわりに
お決まりの虹色の輪がひろがり蝶が舞う
どうしてこんなにキスしたいんでしょう
もうあなたは
わたしと長いキスをして
合わさった部分からとろけている
どうしてこんなにキスしたいんでしょう
わたしの眼はあなたの上に
わたしを重ねて映すばかり
夏の予感が肌を刺す日に
わたしはバスに乗って美術館をあとにするけど
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