僕はカリーサーモン
カレーと鮭が大好きだから
友だちはそう呼ぶ
面白いあだ名だから
僕も自分をカリーサーモンと呼ぶ
ああ
なんてカレーはおいしいんだ
サーモンはありがたいんだ
一緒に食べることは少ないが
一緒に食べてもいいだろう
一年365日
毎日どちらかを食べていたい
味付けやトッピングは変化をつけて
いつも買い置きもして
カノジョができたら一緒に好きになって
この道を究めるんだ
僕はカリーサーモン
でも
食べられるほうも
カレーとサーモン
そのうち僕が食べられちゃってもいいかもね
きょうもサーモン色に日が暮れて
カレー色のパジャマで眠る
明日のことを夢見ながら
おやすみ
カリーサーモン
2013年1月30日水曜日
2013年1月29日火曜日
歌うように
まっすぐな
あの道を
駆け上がって
空の向こう
聞いている
母の声
歌うように
リズム合わせ
話している
だれかさん
同じ話
飽きないで
咲いている
あかい花
いつか見た
あの笑顔
咲いている
黄色い花
ふる里の
あの笑顔
あの道を
駆け上がって
空の向こう
聞いている
母の声
歌うように
リズム合わせ
話している
だれかさん
同じ話
飽きないで
咲いている
あかい花
いつか見た
あの笑顔
咲いている
黄色い花
ふる里の
あの笑顔
2013年1月28日月曜日
2013年1月27日日曜日
一枚の花びらを
一枚の花びらを
日差しに透かしてみる
それはいつかあなたと見た
朝焼けの色
一枚の花びらを
指先に置いてみる
それは生まれたばかりのあの子の
こわれそうな指先
一枚の花びらを
唇に当ててみる
それは小さかった私の
あこがれの香り
一枚の花びらを
あの人にさしだしてみる
それは言えなかったことば
伝えたかった言葉
2013年1月26日土曜日
辞めたいのなら辞めていいのだよ
辞めたいのなら辞めていいのだよ
カウンターでトロピカルドリンクを出すこの会社は
たまにあたたかさがなくなる
カウンターは会社の奥にあって昔そこはカフェだった
竹口商店といったのだ
今君と面接をしているこの場所は交番だったんだよ
引き止められると思っていた君が
不意をつかれている間に
社長はもう出て行ってしまった
会社では勝手気ままなプロジェクトがたくさん動いている
誰が何をやっているのか把握している者はいないんじゃないかな
社長が路上で伊豆に行くという社員たちを見送っている時
小さな車に乗った
谷川俊太郎が手で顔を隠しながらやってきて
その様子を見ている
誰かに用があるのだろう
社長が7つある潰れた段ボールの中から
詩人に渡すべきものはないかと
探しているが見つかる気配はない
夜空を流れる雲の下で
人々は玉の上に乗っていることを忘れて
器用な技を競ううとしている
既に落ちてあきらめかけた人たちは
どこかに寄り集まって愚痴を交わしている
いつ死んでも誰かが棺桶を用意してくれるだろう
*この詩は作者がみずから、生前、音声認識アプリによって語り下ろし、記録したものです。
カウンターでトロピカルドリンクを出すこの会社は
たまにあたたかさがなくなる
カウンターは会社の奥にあって昔そこはカフェだった
竹口商店といったのだ
今君と面接をしているこの場所は交番だったんだよ
引き止められると思っていた君が
不意をつかれている間に
社長はもう出て行ってしまった
会社では勝手気ままなプロジェクトがたくさん動いている
誰が何をやっているのか把握している者はいないんじゃないかな
社長が路上で伊豆に行くという社員たちを見送っている時
小さな車に乗った
谷川俊太郎が手で顔を隠しながらやってきて
その様子を見ている
誰かに用があるのだろう
社長が7つある潰れた段ボールの中から
詩人に渡すべきものはないかと
探しているが見つかる気配はない
夜空を流れる雲の下で
人々は玉の上に乗っていることを忘れて
器用な技を競ううとしている
既に落ちてあきらめかけた人たちは
どこかに寄り集まって愚痴を交わしている
いつ死んでも誰かが棺桶を用意してくれるだろう
*この詩は作者がみずから、生前、音声認識アプリによって語り下ろし、記録したものです。
2013年1月25日金曜日
空に沈む日の
黄色い鳥が飛んでこないかな
青い鳥がいつも思っていたら
いつのまにか緑色の鳥になってしまいました
*
こんな醜い僕は
生きていく価値があるのだろうか
鏡なんか見なくても分かっている
たまに楽しい気持ちに覆われることもあるけれど
心は沼の底にくくられていて
いつも日の目をみない
ひねくれた性格が
自分でも思わぬことをして
言い訳がたたない
ただ
好きなものはある
好きなものの前で私は
かちこちに凍ってしまう
夕闇の向こうから
暗い星が手招きして
すべてをうやむやにせよと
働きかけてくる
青い鳥がいつも思っていたら
いつのまにか緑色の鳥になってしまいました
*
こんな醜い僕は
生きていく価値があるのだろうか
鏡なんか見なくても分かっている
たまに楽しい気持ちに覆われることもあるけれど
心は沼の底にくくられていて
いつも日の目をみない
ひねくれた性格が
自分でも思わぬことをして
言い訳がたたない
ただ
好きなものはある
好きなものの前で私は
かちこちに凍ってしまう
夕闇の向こうから
暗い星が手招きして
すべてをうやむやにせよと
働きかけてくる
2013年1月24日木曜日
ジェラなのね
ジェラなのね
ジェラなのよ
あなたが別の女に抱かれて
ジェラードなのよ
ジェラードなのね
お口でピチュピチュして
ジュース飲むのね
ジュース飲むのよ
目を瞑っているのは
ジュラ紀からのならわしなのよ
ジュラ紀からのならわしなのね
一日は短いね
ジャニーズ観て居間にいるのね
ジャニーズ観て居間にいるのよ
おやすみなさい
ジャーニーなのよ
ジャーニーなのね
BGMはジャニスイアンなのね
いいえ
ジャクソンなのよ
マイケルジャクソンなのよ
ジェラなのよ
あなたが別の女に抱かれて
ジェラードなのよ
ジェラードなのね
お口でピチュピチュして
ジュース飲むのね
ジュース飲むのよ
目を瞑っているのは
ジュラ紀からのならわしなのよ
ジュラ紀からのならわしなのね
一日は短いね
ジャニーズ観て居間にいるのね
ジャニーズ観て居間にいるのよ
おやすみなさい
ジャーニーなのよ
ジャーニーなのね
BGMはジャニスイアンなのね
いいえ
ジャクソンなのよ
マイケルジャクソンなのよ
2013年1月23日水曜日
福島の花
つかれてねむる
なにか夢みてる
たのしいゆめ
しあわせがあふれる
山が見下ろす
小川のささやき
雪がかくまって
夜道を明るくする
冷たい風が
生ぬるいことを
正して
けがれたものをきれいに
しようとしている
気苦労のないつくしが
しなって
おでこをはじく
だめだよと
すくいはさしのべられたの
疲れたこころに
目覚めると
咲いていた花
まぶたをノックしたのは
あなたですか?
なにか夢みてる
たのしいゆめ
しあわせがあふれる
山が見下ろす
小川のささやき
雪がかくまって
夜道を明るくする
冷たい風が
生ぬるいことを
正して
けがれたものをきれいに
しようとしている
気苦労のないつくしが
しなって
おでこをはじく
だめだよと
すくいはさしのべられたの
疲れたこころに
目覚めると
咲いていた花
まぶたをノックしたのは
あなたですか?
2013年1月22日火曜日
雪の終わり
雪が降っている
絶え間なく降っている
だか真実は
雪は降らされている
黙り込んだ人の心の中で生まれた
硬い雲が弾けて
世界を冷やし痛みをやわらげようとして
降らされているのだ
雪を降らす者の姿を見た者はいないが
寂しい人々によって語られてはいるが
雪は降らされ
積もらされている
その終わりは未だに計り知れない
その始まりは過去のことだが
その終わりの姿を過去に探す者もいるから
絶え間なく降っている
だか真実は
雪は降らされている
黙り込んだ人の心の中で生まれた
硬い雲が弾けて
世界を冷やし痛みをやわらげようとして
降らされているのだ
雪を降らす者の姿を見た者はいないが
寂しい人々によって語られてはいるが
雪は降らされ
積もらされている
その終わりは未だに計り知れない
その始まりは過去のことだが
その終わりの姿を過去に探す者もいるから
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