君が持っているものは
お金で買った物ばかり
その隙間に君が作ったものが隠れている
君が作ったものは
借りてきたものばかり
その隙間に君のものが隠れている
君が大事にするものは
思い出ばかり
その隙間に名付けられない未来が隠れている
君が夢見るものは
他人まかせの夢ばかり
その隙間に君を愛するひとの涙が光っていた
2011年8月18日木曜日
2011年8月17日水曜日
2011年8月16日火曜日
カジュアルなカバン
カジュアルなリバーシブルのカバンにカメラを入れて
海のある駅に降りた
小さなバスに乗り
ビーチ入り口で降りた
狙い通り
夕日が見渡す限りの世界を描き出している
海の家で真っ黒な男がホースで
ビキニの水着の女に水を掛けじゃれ合っている
その脇を通って波打ち際に近づく途中で
自分にカメラをむけて写真をとった
背景はビキニの反対側の海の家の側面の壁画だ
皮のシューズが砂に沈み
気分が砂混じりになってゆく
波打ち際から左右を見ると
左手に防波堤
その向こうに灯台の明滅
右側では
いく人かのサーファーとその連れ合い
さらに遠くには
船が繋留されて行儀良く並ぶ
波はやや強く打ち寄せ
私はその様を
躍動感ある写真にしようと
取り組んでいた
どんな時でも
写真を撮るからには
納得いく写真を撮りたいのだ
私をカメラに収めようとするひとは
今日はいない
このあとの行動は決まっていた
予定は予測通りにこなされるだろう
独りでここに来ようかどうか
さっきまでの迷いはもうなかった
気持ちは愛する人と同伴していた
そのことは
きっとに伝わるだろう
デニーズに入り
月の出を待った
月は出ても出なくてもよかった
また
見にくることが
わかっていたから
だから帰りの電車のことも
ちゃんと気にしていたのだ
海のある駅に降りた
小さなバスに乗り
ビーチ入り口で降りた
狙い通り
夕日が見渡す限りの世界を描き出している
海の家で真っ黒な男がホースで
ビキニの水着の女に水を掛けじゃれ合っている
その脇を通って波打ち際に近づく途中で
自分にカメラをむけて写真をとった
背景はビキニの反対側の海の家の側面の壁画だ
皮のシューズが砂に沈み
気分が砂混じりになってゆく
波打ち際から左右を見ると
左手に防波堤
その向こうに灯台の明滅
右側では
いく人かのサーファーとその連れ合い
さらに遠くには
船が繋留されて行儀良く並ぶ
波はやや強く打ち寄せ
私はその様を
躍動感ある写真にしようと
取り組んでいた
どんな時でも
写真を撮るからには
納得いく写真を撮りたいのだ
私をカメラに収めようとするひとは
今日はいない
このあとの行動は決まっていた
予定は予測通りにこなされるだろう
独りでここに来ようかどうか
さっきまでの迷いはもうなかった
気持ちは愛する人と同伴していた
そのことは
きっとに伝わるだろう
デニーズに入り
月の出を待った
月は出ても出なくてもよかった
また
見にくることが
わかっていたから
だから帰りの電車のことも
ちゃんと気にしていたのだ
2011年8月15日月曜日
オレンジの恥じらい
「オレンジジュースの中に溶けたよう」
いつもライム色のあなたが
体じゅうをオレンジに染めて
恥じらいを露わにしている
「服がくっついてぴたぴたなの。たすけてほしい」
風も止んでしまったから
あなたは
私に救いを求めるしかなった
手を差し出して
引っ張るよう促す
私はあなたに
何度も肩透かしをくっていたので
少しためらったが
直ぐに左手を差し出した
あなたは右手を精いっぱい伸ばして
私の手に捕まるかのように見えたが
その瞬間に
脇から伸びてきた別の手に捕まった
あなたの体が一瞬宙に舞うと
あなたは苦痛の表情で微笑むと
薄闇の中に溶けていってしまった
私は左手をそそくさと
しまった
恥じらいのオレンジに
身を染めて
いつもライム色のあなたが
体じゅうをオレンジに染めて
恥じらいを露わにしている
「服がくっついてぴたぴたなの。たすけてほしい」
風も止んでしまったから
あなたは
私に救いを求めるしかなった
手を差し出して
引っ張るよう促す
私はあなたに
何度も肩透かしをくっていたので
少しためらったが
直ぐに左手を差し出した
あなたは右手を精いっぱい伸ばして
私の手に捕まるかのように見えたが
その瞬間に
脇から伸びてきた別の手に捕まった
あなたの体が一瞬宙に舞うと
あなたは苦痛の表情で微笑むと
薄闇の中に溶けていってしまった
私は左手をそそくさと
しまった
恥じらいのオレンジに
身を染めて
2011年8月14日日曜日
やきもち
君は胡桃の木の下で
月を見ているんだね
ぼくはサンダルで波打ち際に立って
月を見ている
取り替えようか
君は波打ち際に立ってぼくを見る
ぼくは胡桃の木の下で君を見る
月はサンダルを履いたのだが
もう見られていないので
切なくなって
仕方なく
ウサギのついた餅を焼く
月を見ているんだね
ぼくはサンダルで波打ち際に立って
月を見ている
取り替えようか
君は波打ち際に立ってぼくを見る
ぼくは胡桃の木の下で君を見る
月はサンダルを履いたのだが
もう見られていないので
切なくなって
仕方なく
ウサギのついた餅を焼く
2011年8月13日土曜日
はぐれた あのこ
ねえ神さま
あのこは元気?
月夜の晩にはぐれたこ
あの砂浜で待ち合わせしようと
約束したのは
いつのこと?
その場所には いま
ドーナツ屋さんが建っている
そこで待てば
日照りや雨がよけられていいかもね
ねえ神さま
お願いします
あのこが
いいこのまま
育っていますように
わたしと釣り合うくらい
ほどよくいい経験を
していますように
はぐれたことが
愛おしくなるくらい
祝福される
再会でありますように
月が雲に隠れ
また現れたときに
その光が
あのこの輪郭を
浮かび上がらせてくれますように
わたしは
こえをかける
「ひさしぶりだね」
笑顔で
涙を流して
あのこは元気?
月夜の晩にはぐれたこ
あの砂浜で待ち合わせしようと
約束したのは
いつのこと?
その場所には いま
ドーナツ屋さんが建っている
そこで待てば
日照りや雨がよけられていいかもね
ねえ神さま
お願いします
あのこが
いいこのまま
育っていますように
わたしと釣り合うくらい
ほどよくいい経験を
していますように
はぐれたことが
愛おしくなるくらい
祝福される
再会でありますように
月が雲に隠れ
また現れたときに
その光が
あのこの輪郭を
浮かび上がらせてくれますように
わたしは
こえをかける
「ひさしぶりだね」
笑顔で
涙を流して
2011年8月12日金曜日
2011年8月11日木曜日
あなたとわたし
ありえない
あなたとわたし
たのしくこいする
こどうがどきどき
はちきれそうで
みつめあうと
えがおになって
いっしょにあるく
まえにうしろに
いきするときも
おもいがあふれ
かいさつぐちで
えきのほーむで
しんやのみちで
おわかれのきす
すぐまたあって
さいかいのきす
ぐるぐるまわる
まいにちげんき
びょうきになっても
まぶたのうらに
こいするひとを
とうじょうさせて
あまえてでんわ
のどがかれても
かんせつつうが
ひとごとのよう
じぶんはうまれ
かわったようで
やまいもなにも
かんけいなくて
ただただあいの
しろっぷをすい
いつまでつづく
よかんはむしし
たんじょうせきの
ゆびわをかって
にあいのふくの
このみをしって
いつもいかない
いせいのうりば
いっしょにいって
かっこをつけて
あつくないかと
きづかいあって
さむくないかと
たしかめあって
けんかをしても
それをりようし
もっとなかよく
ないたりしても
やさしさみせて
なぐさめあって
はだかのむねに
むねをおしあて
まさぐるように
おたがいもとめ
べっどのうえで
しーつにもぐり
あさはおんどの
ちがいにおどろき
まぶしいひかりを
ふりかけあって
いたずらをして
はがたをつける
ありえないこと
ありえない
あなたとわたしは
ただのしりあい
どこまでいっても
もうそうのなか
あなたとわたし
たのしくこいする
こどうがどきどき
はちきれそうで
みつめあうと
えがおになって
いっしょにあるく
まえにうしろに
いきするときも
おもいがあふれ
かいさつぐちで
えきのほーむで
しんやのみちで
おわかれのきす
すぐまたあって
さいかいのきす
ぐるぐるまわる
まいにちげんき
びょうきになっても
まぶたのうらに
こいするひとを
とうじょうさせて
あまえてでんわ
のどがかれても
かんせつつうが
ひとごとのよう
じぶんはうまれ
かわったようで
やまいもなにも
かんけいなくて
ただただあいの
しろっぷをすい
いつまでつづく
よかんはむしし
たんじょうせきの
ゆびわをかって
にあいのふくの
このみをしって
いつもいかない
いせいのうりば
いっしょにいって
かっこをつけて
あつくないかと
きづかいあって
さむくないかと
たしかめあって
けんかをしても
それをりようし
もっとなかよく
ないたりしても
やさしさみせて
なぐさめあって
はだかのむねに
むねをおしあて
まさぐるように
おたがいもとめ
べっどのうえで
しーつにもぐり
あさはおんどの
ちがいにおどろき
まぶしいひかりを
ふりかけあって
いたずらをして
はがたをつける
ありえないこと
ありえない
あなたとわたしは
ただのしりあい
どこまでいっても
もうそうのなか
2011年8月10日水曜日
シンプルな木の額のなかに
誰にも理解されないと
泣いているあなた
なぜ泣いているのか
分からないと言っている私
それを見ている
空
それを聴いている
海
みんな
別々のようで
みんな
一緒のようで
昼下がりに訪れた
見知らぬ田舎町の
古い家の
玄関から
少し入ったところの
白い壁に掛かっていた
シンプルな木の額のなかに
収まっている
一枚の写真の中にいるようで
泣いているあなた
なぜ泣いているのか
分からないと言っている私
それを見ている
空
それを聴いている
海
みんな
別々のようで
みんな
一緒のようで
昼下がりに訪れた
見知らぬ田舎町の
古い家の
玄関から
少し入ったところの
白い壁に掛かっていた
シンプルな木の額のなかに
収まっている
一枚の写真の中にいるようで
2011年8月9日火曜日
あなたが歩く速度は私と違う 〜ある夏の日に〜
フロリダアイスコーヒーのグラスが
汗をかいている
となりで
氷水のグラスも
汗をかいている
さっきまで汗をかいていた
あなた と わたしは
汗をかいたグラスを
それぞれ
反対側から見つめている
氷がゆっくり
溶けていくと
時間が過ぎているのが分かる
この速度は
いったい
誰が決めているのだろう
仕事好きの神様だろうか
あなたが
歩く速度は
私が歩く速度と
違っていて
そのため
ふたりで歩くと
どこかぎこちない
その
ぎこちなさは
何を宿しているのだろう
あなたとふたりで
探求してみたい
時々
歩くのをやめ
同じ速さて
止(とど)まって
汗をかいている
となりで
氷水のグラスも
汗をかいている
さっきまで汗をかいていた
あなた と わたしは
汗をかいたグラスを
それぞれ
反対側から見つめている
氷がゆっくり
溶けていくと
時間が過ぎているのが分かる
この速度は
いったい
誰が決めているのだろう
仕事好きの神様だろうか
あなたが
歩く速度は
私が歩く速度と
違っていて
そのため
ふたりで歩くと
どこかぎこちない
その
ぎこちなさは
何を宿しているのだろう
あなたとふたりで
探求してみたい
時々
歩くのをやめ
同じ速さて
止(とど)まって
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