世界の外側に出ようとしてみたけど
くぐっても くぐっても
外側に出ることはできなかった
そういえば
外側ってどんなところなのかを知らない
ひょっとしたら
最初から外側にいたのかもしれず
そういえば
内側がどんなとことなのかも
誰にも習った記憶はなく
トンネルをいくつもくぐったようで
それも錯覚だったということも考えられ
自分の感覚を信じようと焦ったけど
焦っているのが感覚なのか自分なのか
その自分も
自分の夢か錯覚なのか
分からなくなってきて
というか最初から
何かに分かたれていて
それをまとめることができなくて
その気分をトンネルをくぐって
癒そうとしていただけのようにも思えて
外側というのはただの比喩で
実態を求めても
どこにもないということのようにも思えて
きょうはふとんを被って
おとなしく
疲れ果てるのを待つことにした
疲れはどこからやってくるのだろう
闇を見張っていよう
闇を見張ってみないか
闇を這っていく